2025年初頭、XRP価格急騰の謎:韓国市場の驚異的な影響力と背景を読み解く
- 2025-01-03
2025年初頭、XRP価格の驚異的な上昇:その背景と韓国市場の圧倒的な影響力
新年早々から、暗号資産XRP(リップル)の価格が急騰を見せています。本記事では、この急騰劇の背景にある要因を徹底的に分析し、今後の価格動向についても考察します。特に、韓国市場におけるXRPの圧倒的な人気と、その影響力の大きさに焦点を当て、詳細に解説していきます。
XRP価格の推移と急騰のトリガー
まずは、XRPの価格動向を確認してみましょう。
- 2024年11月4日: 円建てXRP価格は76円。
- 2024年11月5日: アメリカ大統領選でトランプ氏が勝利宣言。この結果を受け、XRP価格が急騰を開始。
この急騰の主な原因は、リップル社とSEC(米国証券取引委員会)の裁判が終結に向かうという期待の高まりです。
4年前の2020年、SECはリップル社を未登録の有価証券販売で提訴。長きにわたる裁判が、2023年にはリップル社が一部勝訴するものの、完全な解決には至りませんでした。この裁判の行方が、長らくXRP価格の大きな重しとなっていたのです。
しかし、2024年の大統領選でトランプ氏が勝利したことで状況が一変。トランプ氏は、SEC委員長であるゲンスラー氏を解任すると約束し、反暗号資産規制の姿勢を示唆しました。 新たなSEC委員長に、暗号資産産業に友好的な人物が就任する見込みが高まったことで、リップル社とSECの裁判が有利に進むという期待が膨らみ、XRP価格が爆発的に上昇したのです。
さらに、18州がSECの暗号資産規制に対する異議申し立てを行ったことも、XRP価格上昇の追い風となったと考えられます。
韓国市場におけるXRP人気の爆発
XRPの急騰は、単なる裁判終結への期待だけではありません。特に韓国市場におけるXRPの人気の高まりが、この価格上昇に大きな影響を与えていると言えるでしょう。
リップルの価格上昇は、およそ1ヶ月間続きました。
- 円建て: 6年11ヶ月ぶりの最高値を更新し、12月3日に430円をつけました。
- ドル建て: 最高値は更新せず、2018年1月につけていた3.31ドルが最高値のままです。
しかし、上昇の勢いは止まり、2025年1月1日の初値は327円。その後、1月2日には385円まで上昇しましたが、上昇の勢いは鈍化しています。
韓国市場の圧倒的なXRP取引量
韓国におけるXRPの人気が価格上昇の重要な要因であることを示す、決定的なデータがあります。
韓国の取引所における取引量シェア
- 以下のグラフは、韓国の大手取引所における主要暗号資産(XRP、ビットコイン、イーサリアム)の取引量シェアを示したものです。
- 2024年11月以降、XRPの取引量が急増し、他の暗号資産を圧倒的に凌駕するまでに至りました。
- 一部の取引所では、XRPの取引量がビットコインの6倍近くに達した期間もありました。
韓国におけるXRP取引高の驚異的な数値
下記のデータは、韓国の大手取引所Bithumbにおける、ビットコイン、イーサリアム、XRPの取引高30日平均を百分率で示したものです。
- 2024年11月以降、XRPの取引高シェアが急激に増加、過去最高の68.3%を記録しました。
- 1月2日現在でも、XRPの取引高シェアは64%を維持。ビットコインは25%、イーサリアムは10%にとどまっています。
韓国におけるXRP取引高のリアルタイムデータ
平均値ではなく、リアルタイムデータで見ても、1月1日には78.3%の取引高を記録しています。韓国市場では、XRPがビットコインやイーサリアムを圧倒的に凌駕する取引量を誇っていることがわかります。
韓国におけるXRP人気と政治・経済情勢
なぜ、韓国でXRPがこれほど人気なのでしょうか?その背景には、複数の要因が考えられます。
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韓国国民の暗号資産保有率の高さ: 韓国銀行が発表したデータによると、2024年10月には1498万人が暗号資産を保有していましたが、11月には610万人増加し1559万人になりました。韓国の成人人口は約4486万人なので、単純計算で成人の3人に1人が暗号資産を保有している計算になります。重複保有などを考慮しても、かなりの割合が暗号資産を保有していると言えるでしょう。
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韓国の政治不安と経済不安: 韓国の政治情勢は近年不安定で、約40年ぶりに戒厳令が発令されるなど、政府機能の不全や政策の停滞が懸念されています。この不安定な情勢が、韓国国民の資産防衛意識を高め、暗号資産への投資意欲を高めている可能性があります。
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韓国ウォンの下落: 韓国の政治不安の影響で、韓国ウォンが16年ぶりの安値まで暴落。資産防衛を図る韓国国民の間で、相対的に安定した資産と考えられている暗号資産への投資が加速しています。
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暗号資産取引の税率0%: アメリカ大統領選でトランプ氏が勝利したことで、暗号資産取引に対する税率が0%という政策が決定されたことも、韓国における暗号資産投資を後押ししていると言えます。ただし、この0%税率は数年後に20%に改定される予定です。そのため、短期トレードで利益を狙う投資家が多いのも、市場の活況の理由の一つと考えられます。
XRP価格の今後の見通し:韓国市場の動向がカギ
過去のXRPの取引高推移をグラフで見てみましょう。取引高が50%を超える「とがった山」の形状に注目しましょう。
- 最近の急騰は、過去に比べて「山」の形状が丸みを帯びています。
- この形状から、取引高が50%を超えても、以前のように急激に価格が下落することは少ないと予想できます。
もし、今後取引高が50%以上の水準を維持し続けた場合、XRPの価格上昇は継続し、ドル建て価格の最高値更新も十分に考えられます。
まとめ:韓国市場が牽引するXRPの未来
XRPの最近の価格上昇は、リップル社とSECの裁判の行方だけでなく、韓国市場における圧倒的な人気と、韓国の政治・経済情勢が密接に関連していることが明らかになりました。
特に、韓国における高い暗号資産保有率、政治・経済不安による資産防衛意識の高まり、そして、一時的な0%税率政策が、XRPへの投資を大きく促進していると言えるでしょう。
今後のXRP価格動向は、韓国市場の動向が大きく影響するでしょう。 取引高の推移や韓国の政治・経済状況の変化を注視していくことが重要です。 今後の動向については、改めて動画で報告いたします。
本記事が皆様の投資判断の一助となれば幸いです。 ご視聴ありがとうございました。 また次回お会いしましょう。