わがままな子どもを育てる5つの共通点と、その解決策|親御さんの悩みを解決します!
- 2025-01-19

わがままな子どもを育てる5つの共通点と、その解決策|親御さんの悩みを解決します!
はじめに:あなたは悩んでいませんか?
「うちの子、言うことを聞かない…」「毎日がワガママの嵐で疲れてしまう…」
多くの親御さんが抱える、子どもたちのワガママ問題。 この記事では、中学受験専門塾・新学会の代表である菊池先生に解説していただいた、ワガママな子どもを育てる家庭に共通する5つのポイントと、その原因、そして具体的な解決策を詳しくご紹介します。 単にワガママな子どもの行動をただ書き起こすのではなく、その背景にある原因を深く掘り下げ、親御さんたちが本当に理解し、対処できるよう、分かりやすく解説していきます。
ワガママな子どもを育てる5つの共通点
まず、ワガママな子どもを育てる家庭には、いくつかの共通点が見られます。菊池先生は、その共通点を5つ挙げています。以下に、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 親が感情的になる
- 怒鳴ったり、お尻を叩いたりする
- 子どもの気持ちより、親の感情が優先される
- 結果として、子どもは親の言うことを聞かなくなる
なぜそうなるのか?
感情的に対応することで、子どもは恐怖を感じ、親の言葉の内容よりも、親の怒りや恐怖に意識が集中してしまいます。そのため、親の指示内容が理解できず、結果的にワガママな行動が増えてしまうのです。 親の感情が先行すると、子どもの気持ちに寄り添うことができず、建設的なコミュニケーションが難しくなってしまいます。
2. 褒賞や罰則の乱用
- 「宿題が終わったらゲームしていいよ」
- 「ゲーム機を没収する」
なぜそうなるのか?
褒賞や罰則は、短期的な効果はありますが、長期的に見ると、子どもの内発的動機付けを阻害する可能性があります。 つまり、子どもは「褒められるため」「罰せられないため」に行動するようになり、自ら行動の善し悪しを判断する能力が育ちません。 これは、まさにワガママの温床となります。 子どもは親の言うことを聞くのではなく、ご褒美や罰則を回避するためにだけ行動するようになるのです。
3. 親の意見や態度が不一致
- 「宿題が終わらないと遊びに行っちゃダメ!」と言っていたのに、癇癪を起こされたら許してしまう
- 状況に応じて対応が変わるため、子どもは親の言動に一貫性を感じられない
なぜそうなるのか?
親の言動に一貫性がないと、子どもは親の言葉を信用しなくなります。 「この人は何を言っているのか分からない」という混乱状態に陥り、親の指示に従う必要性を感じなくなってしまうのです。 結果として、ワガマな行動を繰り返すようになってしまいます。 子どもにとって、親は安定した存在であるべきです。
4. 指示・命令、特に禁止命令が多い
- 「お店では走っちゃダメ!」
- 「お店では商品を触っちゃダメ!」
- 「YouTubeばかり見てちゃダメ!」
なぜそうなるのか?
「ダメ!」ばかり言われると、子どもは親の言動の理由を理解できず、ただ単に「禁止されている」という事実だけを認識します。 「なぜダメなのか?」「他にどうすればいいのか?」という、より深い理解が欠けているため、子どもは親の言うことを聞かなくなり、ワガママな行動に繋がります。 命令ではなく、理由をきちんと説明することで、子どもはより深く理解し、行動を改善する可能性が高まります。
5. 子どもの言うことを聞いてあげない
- 「ディズニーに行きたい!」「ダメ!」
- 「おやつ食べたい!」「ダメ!」
- 「おもちゃ買ってほしい!」「ダメ!」
なぜそうなるのか?
常に「ダメ」と言われると、子どもは自分の意見が尊重されていないと感じ、さらにワガママを言うようになります。 これは、親への愛情確認行為や、自分の存在を認めてもらいたいという気持ちの表れとも言えます。 子どもの言葉に耳を傾け、親子のコミュニケーションを円滑にすることが重要です。
ワガママな行動の3つの原因
ワガママな行動の背景には、家庭環境以外にも、子どもの内面的な要因が深く関わっています。 菊池先生は、子どものワガママの主な原因を3つに分類しています。
1. 価値判断基準が育っていない
- 何が善で何が悪なのかが判断できない
- 親から押し付けられた価値観に納得できていない
なぜそうなるのか?
「夜更かしはダメ」「9時になったら寝なさい」「ゲームばかりしてちゃダメ」など、親から一方的にルールを押し付けられても、子どもは「なぜダメなのか?」という根拠を理解していなければ、素直に従うことができません。 価値判断の基準が自分の中にないため、ルールを守ることが「自分にとって良いこと」と結びつかず、こっそりルールを破る行動に繋がってしまうのです。
2. 愛情不足からの試行錯誤
- 親の愛情を試す行動(癇癪、ワガママ)
- 兄弟姉妹の誕生など、環境の変化による不安定な気持ちの表れ
なぜそうなるのか?
特に幼児期において、親からの無条件の愛情は、子どもの心の安定に不可欠です。しかし、褒賞や罰則を重視する子育てでは、愛情が「ご褒美」に置き換わってしまい、無条件の愛情が不足しがちになります。 そのため、子どもはワガママを言うことで、親の愛情を確認しようとするのです。 これは、愛情不足からくる不安定な気持ちの表れであり、親への試行錯誤でもあります。
3. 自己コントロール能力の不足
- 感情をコントロールする力が未熟
- 年齢や発達段階に合わせた理解が必要
なぜそうなるのか?
「ワガママ」という言葉自体は、10歳にもなれば分別をわきまえて我慢すべきだ、という大人の価値観に基づいた表現です。 しかし、赤ちゃんの時、お腹が空いたら泣くのはワガママではありません。 年齢や発達段階に応じて、子どもは自己コントロール能力を身につけていきます。この能力が未熟な状態では、感情をコントロールできず、ワガママな行動につながることも少なくありません。 親は、子どもの年齢や発達段階を理解し、適切な対応をする必要があります。
ワガママへの3つの解決策
では、どうすればワガママな子どもの問題を解決できるのでしょうか? 原因別に具体的な対策をみていきましょう。
1. 価値判断基準を育てる
- 「なぜいけないのか」を丁寧に説明する
- ご褒美や罰則は補助的に利用する
- 自主性を尊重する
2. 愛情を伝え、気持ちを受け止める
- 子どもの気持ちをしっかり受け止める
- 要求を全て叶えるのではなく、共感と説明を心がける
3. 自己コントロール能力を育む
- 子どもの年齢や発達段階に合わせた対応をする
- 無理強いせず、ゆっくりと成長を見守る
- 自己肯定感を高める
最後に
子どもがワガママを言う背景には、様々な理由があります。 感情的に叱る、ご褒美や罰則を乱用する、親の言動に一貫性がない、禁止命令が多い、子どもの話を聞いてあげない、といった家庭環境が、子どもの価値判断基準の育成を阻害したり、愛情不足による試行錯誤を招いたり、自己コントロール能力の不足につながる可能性があります。
この記事でご紹介した3つの原因と解決策を参考に、お子さんの状態を改めて見直し、適切な対応を心がけてみてください。 そして、親御さんご自身が、子どもの成長をじっくりと見守り、温かくサポートしていくことが、最も大切なことではないでしょうか。 もし、更なる具体的なサポートが必要な場合は、この記事の最後に記載されている、菊池先生の親セミナーへの参加もご検討ください。