時代遅れ?現代社会と合わなくなった4つのテレビ番組
- 2025-01-14

時代遅れ?現代社会と合わなくなった4つのテレビ番組
近年、若者のテレビ離れが加速していると言われますが、実は、若者だけでなくあらゆる世代でテレビ離れが進んでいるようです。 なぜテレビはここまで時代遅れになってしまったのでしょうか? それは、時代遅れな番組が多いからかもしれません。
本記事では、時代遅れなテレビ番組の代表例として4つの番組を取り上げ、その理由を深く掘り下げて解説していきます。 これらの番組が抱える問題点から、現代のテレビ番組に求められるものが見えてくるはずです。
1. 芸能人が本気で考えたドッキリGP:危険すぎるドッキリとコンプライアンス
「芸能人が本気で考えたドッキリGP」は、その名の通り、芸能人が本気で考えたドッキリ企画を放送する番組です。 2018年から放送開始し、人気若手ジャニーズの出演も多く、若者層を中心に人気を集めていました。
しかし、番組の人気の裏側には、大きな問題点がありました。それは、ドッキリの内容が危険すぎるという点です。 ネット上では、度々炎上騒ぎを起こすほど、批判が殺到していました。
問題となったドッキリ企画:
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「漂流フィッシングミサイル」:ターゲットとなった芸能人が偽の釣りロケで、ミサイルのように海や川に放り出されるという企画。泳げないタレントにとっては非常に危険な企画であり、実際、YouTuberのつづりひろきさんは絶叫し助けを求めるシーンが放送され、視聴者に不快感を与えました。
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「漂流水着消滅」:セクシーゾーンの菊池風磨さんが履いていたカイパンが、水泳中にバラバラになるというドッキリ。アイドルに対する過剰な演出は、性的ないやがらせではないかと批判されました。
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「漂流ゲロクマ君」:巨大なクマのぬいぐるみを抱きしめると、クマの口から緑色の謎の液体が噴射してターゲットをびしょ濡れにする企画。お笑いコンビタイムマシーン3号の山本浩司さんが怪我を負ったこともありました。
これらのドッキリ企画は、コンプライアンス意識の低さを露呈したものでした。 女性が男性にする行為がアウトと批判されたり、安全対策の不足が問題視されたりと、現代社会の倫理観に反する内容が多かったことが、大きな批判につながりました。 番組は、視聴者からの厳しい視線に晒され、制作側の倫理観が問われることとなりました。 結果として、これらの一連の出来事が、番組の存続にも大きな影響を与えたことは間違いありません。 現代のテレビ番組において、倫理的な問題への配慮は不可欠であり、視聴者への配慮が欠如した企画は、大きなリスクを伴うことを痛感させられます。
2. あっこにおまかせ:MCの暴言と現代社会のズレ
和田アキ子さんMCのバラエティ番組「あっこにおまかせ」は、一週間におきた様々な芸能ネタや珍事件を生放送で報道する番組でした。和田アキ子さんの歯に衣着せぬコメントが人気の一つでしたが、その発言が近年、時代遅れだと批判されるようになりました。
問題発言の例:
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WBC日本代表で活躍したヌートバー選手を「口が半開きで歯がビーバーみたいで可愛い」と表現。スポーツ選手に対する的外れな発言は、多くの視聴者から不快感を招きました。
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パリ五輪女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手が競技場で寝そべる姿について、「とどめたい。かわいい」と発言。これもまた、競技選手への不適切なコメントだと批判を浴びました。
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辞職した斎藤元兵庫県知事の退職金について、「別に、よく働いたんですから、退職金は別にあげる理由がないっていうんでしょうかね?」と発言。世間の常識とはかけ離れた発言に、多くの批判が寄せられました。
これらの発言は、個人への配慮や社会的なマナーを欠いたものでした。 特に、著名なアスリートや政治家に対する発言は、社会的な責任を伴うものであり、軽率な発言は許されません。 かつては「毒舌」として受け入れられていた和田アキ子さんのキャラクターも、現代社会のコンプライアンス意識の高まりの中で、時代遅れなものとなってしまったと言えるでしょう。 ネットニュース等を通じてこれらの発言が瞬時に拡散される現代では、このような発言は大きな炎上を招き、番組へのダメージは計り知れません。
3. ミヤネ屋:時代遅れのMCと視聴率低迷
「ミヤネ屋」は、ミヤネ誠さん司会による情報番組です。 しかし、ミヤネさんの自己主張の強さや他人の話を遮って話すスタイルは、近年、視聴者から批判されるようになりました。
問題点:
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厳しい姿勢とコンプライアンス:喫煙問題など、出演者に厳しい姿勢をとる反面、自身の不祥事(韓国ソウルの屋外喫煙)に対しては、批判が集中しました。コンプライアンスが重視される現代において、このダブルスタンダードは許されません。
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自己主張の強さ:強い自己主張や、他人の話をさえぎる発言は、現代の視聴者には受け入れられにくいものとなっています。 協調性や共感性を重視する現代の空気感との相性の悪さが、批判を生む一因となっています。
2008年の番組開始当時は、MCとコメンテーターが激しい議論を繰り広げる情報番組が主流でした。 しかし、現在はよりソフトな内容の情報番組が主流となっています。 ミヤネさんのスタイルは、時代の変化についていけていないと言えるでしょう。 石井亮次アナウンサーの丁寧で優しい話しぶりが好まれる一方で、ミヤネさんのスタイルが時代遅れであること、そして視聴率低迷につながっていることは明白です。 視聴者は、より穏やかで共感性の高い司会者を望んでいると言えるでしょう。
4. 24時間テレビ:感動の押し売りと危険なマラソン
「24時間テレビ」は、長年続くチャリティ番組です。しかし、その感動の押し売りや、危険なマラソン企画は、時代と合わなくなってきています。
問題点:
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過酷なマラソン企画:真夏のマラソンは、熱中症のリスクが高く、毎年中止を求める声が高まっています。 近年、気候変動の影響で、夏の気温は異常な高さに達することが多く、マラソン企画は、参加者の健康を脅かす危険性を伴うようになりました。番組側も熱中症対策に配慮していますが、そもそもマラソン企画自体が時代錯誤であるとの批判は根強く残っています。
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感動の押し売り:過剰な感動演出は、かえって視聴者の反感を買いがちです。 特に、市民ランナーの参加が中止になったにもかかわらず、芸能人がマラソンを行うという矛盾点も指摘されています。 視聴者は、無理やり感動させられるような演出ではなく、より自然で共感できるストーリーを求めていると言えるでしょう。
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市民ランナーの配慮不足:市民ランナーは、十分な熱中症対策を施されているとは言えず、番組側の安全配慮の不足が指摘されています。 ランナーの健康と安全を最優先に考えなければいけないにもかかわらず、その点が十分考慮されていないことが問題視されています。 わずか数キロメートルの短い距離であったとしても、熱中症のリスクは完全に排除できるものではありません。
2019年のチャリティマラソンでは、熱中症対策のため走行距離が短縮されましたが、「そもそもマラソンを止めるべき」という意見が多く見られました。 2024年はやすこさんがランナーとして選ばれましたが、当初は市民ランナーと一緒のマラソンが企画されていました。 しかし、これは、多くの批判を招き、結局はやすこさんがトラックをひたすら回るだけの企画に変更されました。
「24時間テレビ」のマラソン企画は、低予算で感動的な場面を演出できるというメリットがあるため、番組側は容易に中止できないのかもしれません。 しかし、視聴者側の意識は変化しており、感動を押し付けるような番組作りは、もはや時代遅れと言えるでしょう。 番組側は、視聴者の声に耳を傾け、より時代に合った、より安全で、より真に感動できる企画を考案する必要があるでしょう。
まとめ:時代が求めるテレビ番組とは?
上記4つの番組を通して、現代社会と合わなくなったテレビ番組の特徴が見えてきました。 それは、
- コンプライアンス意識の低さ
- 視聴者への配慮の不足
- 時代錯誤な企画
- 自己中心的で一方的な番組スタイル
です。 現代の視聴者は、倫理的に問題のない、安全で、共感できる番組を求めています。 テレビ番組は、単に面白いだけでなく、正しい情報を伝え、視聴者を尊重する姿勢が求められているのです。 今後、テレビ番組が生き残っていくためには、時代の変化を敏感に察知し、視聴者のニーズに応える番組作りが不可欠です。 時代を先取りした、革新的なテレビ番組の誕生に期待しましょう。