Sui:イーサリアムキラーか?10倍高騰の暗号資産Suiの徹底分析と将来性
- 2025-01-06
Sui:イーサリアムキラーか?10倍高騰の暗号資産Suiの徹底分析と将来性
2024年、10倍もの価格上昇を記録した暗号資産Sui(スイ)。その勢いは留まることを知らず、2025年1月4日には過去最高値を更新し、時価総額トップ10入りも射程圏内に捉えました。本記事では、この急騰を遂げたSuiが、真にイーサリアムキラーとなり得るのかを、徹底的に分析していきます。
驚異的な価格上昇:Suiの軌跡
Suiは、2023年4月にICOを実施。価格は0.03ドルからスタートしました。5月にメインネットローンチを果たし、9月には日本の取引所に上場することが発表されると、価格は0.44ドルにまで上昇。この上場発表を受け、9月29日には、筆者によるSuiの価格予想が行われました。
Suiの強み:超高性能ブロックチェーン
Suiの成功の鍵は、その超高性能なブロックチェーンにあります。FacebookのLibraの元エンジニアが開発したSuiは、毎秒12万件ものトランザクション処理能力を誇ります。この驚異的な処理速度は、既存のブロックチェーンを圧倒的に凌駕するものであり、イーサリアムが抱えるスケーラビリティ問題に対する有効な解決策となり得ると期待されています。
- 毎秒12万件のトランザクション処理能力:従来のブロックチェーンの処理速度をはるかに上回る性能。
- Facebook Libraの元エンジニアによる開発:高い技術力と信頼性を裏付ける実績。
- 安定したブロックチェーンの実現性:大規模なトランザクション処理においても安定性を維持できる可能性。
12万件もの超高性能処理による安定したブロックチェーンの実現性が高まれば、イーサリアムキラーとしての地位を確立し、時価総額上位に躍り出る可能性が高いと予想しました。
実際、ステーキングされている暗号資産の時価総額ランキングにおいて、Suiは2023年9月時点で既に7位にまで上昇。取引量も増加傾向にあり、価格上昇が期待できる有望な暗号資産の一つでした。
Suiの懸念点:急増する流通枚数
しかし、Suiには懸念点もあります。それは、急激に増加する流通枚数です。リリース後1年間、流通枚数は凄まじいペースで増加し、予想インフレ率は**110%から170%**に達しました。
2024年5月前後には、史上最大のロック解除が行われ、流通枚数が16億枚から一気に7億5000万枚増加し、23億枚に達しました。その後は緩やかな増加ペースにシフトするスケジュールでしたが、この急激な増加は、価格に大きな影響を与えかねません。
そのため、Suiの保有者は、来年まで保有し、市場の動向を注視しながら、将来的な価格上昇に期待をかけるという結論に至りました。
価格推移:驚異的な111倍高騰
チャートを振り返ってみましょう。2023年12月に日本の取引所に上場後、暗号資産市場のトレンドに乗り、価格が上昇しました。2024年3月には2.1ドルという高値を記録。しかし、その後は市場の低迷の影響を受け、8月には0.46ドルという安値を付けました。
しかし、そこから反転、2025年1月4日には5.35ドルという過去最高値を記録、ICO価格からの高騰率はなんと111倍にも達しました!
- ICO価格:0.03ドル
- 最高値:5.35ドル
- 高騰率:111倍
ICO価格からの上昇率は、53倍、178倍という驚異的な数字を叩き出しました。
Suiの高騰要因:高性能とエコシステムの拡大
Suiが価格上昇を遂げた要因の一つとして、その高性能が評価され、大手投資家の支援もあり、エコシステムが急拡大したことが挙げられます。
ブロックチェーン速度ランキング:Suiの実力
2024年5月にCoinGeckoが発表したブロックチェーン速度ランキングを見てみましょう。これは、実際のデータに基づいて計算された、1日の平均トランザクション件数のランキングです。カルダノはデータ不足のため除外されています。
- 1位:ソラナ(1053件)
- 2位:Sui(854件)
- 3位:バイナンススマートチェーン
- 4位:ポリゴン
- 5位:トロン
Suiは、バイナンススマートチェーン、ポリゴン、トロンよりも件数が多く、ソラナに次ぐ高い件数という結果になりました。これはSuiの超高性能ブロックチェーンが市場で認められつつあることを示しています。
このランキングからもわかるように、Suiは超高性能なブロックチェーンとして、彗星のごとく市場に登場し、価格を急騰させました。
Suiはイーサリアムを「キル」するのか?
さて、本題です。Suiは本当にイーサリアムを「キル」するのか?
イーサリアムキラーとは、イーサリアムの弱点(スケーラビリティ問題など)を克服し、より高い性能や機能を提供することを目指して開発されたブロックチェーンのことです。
以下はSuiとイーサリアムの比較です。
グラフ解説
黒い線:Suiの価格 青い山:SuiのTVL(Total Value Locked:ブロックチェーンにロックされているコインをドル換算した金額) 赤い線:SuiのTVLを価格で割った値
TVLを見ることで、ブロックチェーンの人気度変化をある程度把握できます。
2024年9月以降、SuiのTVLは増加し始め、1月5日には初めて20億ドルを超えました。赤い線は、価格変動の影響をなるべく排除したTVLの推移を表し、2024年9月をピークに減少傾向にあります。
TVLトップ20のシェア率
20個のブロックチェーンのTVLを100%として、それぞれのブロックチェーンが占める割合を示しています。
- 1位:イーサリアム(58.5%)
- 9位:Sui(1.5%)
上位コインのシェア率は縮小傾向にあり、一方でソラナとベースは拡大傾向にあります。
Suiのインフレ率
緑の山:Suiの流通枚数 青い線:Suiのインフレ率 赤い線:Suiの予想インフレ率
Suiの流通枚数は2024年5月に急増し、インフレ率は参考になりません。そこで、予想インフレ率(赤い線)を参照します。予想インフレ率は、2024年6月の45%から低下し、現在は34%です。
イーサリアムの予想インフレ率
イーサリアムは、2021年の手数料バーン実装と2022年のマイニング廃止により、インフレ率が急激に低下し、一時的にマイナス(デフレ)になりました。現在はプラスに戻っており、予想インフレ率は0.1%です。
結論:Suiはイーサリアムキラーではない
TVLとインフレ率という観点から見ると、Suiよりもイーサリアムの方が圧倒的に有利です。
暗号資産で重要な分散化の観点からも、イーサリアムは数千万のノードが世界中に分散しているのに対し、Suiは十分に分散化されているとは言えず、高性能を維持するために分散化をある程度犠牲にしている側面もあります。このため、今後の超高性能を維持しつつ、分散化をどのように進めていくかは、重要な注目点となるでしょう。
以上の分析から、Suiはイーサリアムを「キル」しないという結論に至りました。
Sui:イーサリアムキラーではなく「イーサリアムフレンド」?
個人的な見解としては、Suiは「キラー」というよりも、イーサリアムを補完する「イーサリアムフレンド」だと考えています。それぞれの強みを活かし、共存していく可能性が高いのではないでしょうか。
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