Red VelvetとSMエンターテインメント:成功の裏に隠された数々の問題点

Red VelvetとSMエンターテインメント:成功の裏に隠された数々の問題点

Red VelvetとSMエンターテインメント:成功の裏に隠された数々の問題点

韓国を代表するガールズグループ、Red Velvet。その華やかなステージと洗練された音楽性で世界中のファンを魅了してきた彼女たちだが、その成功の裏には、所属事務所であるSMエンターテインメントとの間で長年続いている様々な問題点が潜んでいる。この記事では、デビューから現在に至るまで、Red VelvetとSMエンターテインメントの間で発生してきた数々の論争や問題点を詳細に解説し、その背景にある構造的な問題点を深く掘り下げていく。

デビュー直後から続くSMエンターテインメントの対応への批判

Red Velvetは2014年8月1日、シングル「Happiness」で華々しくデビューを果たした。しかし、このデビューは、SMエンターテインメントによるずさんな準備と対応によって、早くも批判の的となる。

  • 2日前の急な発表: デビュー発表がわずか2日前に行われたことに対し、ファンは強い不満を表明した。通常、デビューには数ヶ月にわたるプロモーションやティーザー映像の公開など、綿密な準備期間が必要とされる。この急な発表は、十分な準備がなされていなかったことを示唆している。

  • MVに含まれた物議を醸す映像: 「Happiness」のミュージックビデオには、アメリカと広島の過去の悲惨な出来事を連想させる映像が含まれており、大きな批判を招いた。SMエンターテインメントは「意図的なものではない」と声明を発表し、映像を編集した上で再アップロードしたが、200万ビューもの損失を被った。デビュー前からこのような問題が発生したことは、ファンを失望させた。

  • グループ名の類似問題: さらに、デビュー前に別のインディーバンドが既に「Red Velvet」という名前を使用していたことが発覚した。このインディーバンドは2013年から活動し、デジタルシングルをリリースしており、検索エンジンや音楽サイトにも掲載されていた。彼らも名前への愛着を訴え、SMエンターテインメントの決定に批判の声が上がった。最終的に、SMエンターテインメントはインディーバンドと話し合い、謝罪。法的な権利はなかったものの、グループ名はRed Velvetのままとなった。この問題は、SMエンターテインメントが既存のアーティストとの関係や配慮を軽視していることを露呈した。

イエリ加入と、彼女への執拗なバッシング

2015年3月、Red Velvetに5人目のメンバー、イェリが加入した。この急なメンバー追加は、SMエンターテインメントの計画性の欠如を改めて示すものだった。

  • 不当な批判と偏見: イェリは加入当初から、他のメンバーと比較して「魅力が低い」「才能がない」など、過激なバッシングに晒された。歌唱力、ダンス、ラップ、ビジュアルなど、あらゆる面で批判され、ネット上では強い偏見が広がった。

  • 才能の否定と機会の不平等: イェリは作詞・作曲の才能を持ち、Red Velvetの楽曲制作にも貢献しているが、SMエンターテインメントの厳しい制作管理により、彼女の才能が十分に発揮される機会は与えられてこなかった。

  • 過酷なヘイトキャンペーン: イェリはバラエティ番組などで持ち前の機知とユーモアで活躍していたにも関わらず、「失礼だ」「攻撃的だ」といった批判を受け続けた。さらに、裕福な家庭出身で、両親がSMエンターテインメントの株主であるという噂も広がり、批判はさらに激化した。彼女は未成年期から、この凄まじいバッシングに苦しんでいた。彼女はカメラを怖がるようになり、この精神的苦痛は、SMエンターテインメントの責任を問うべきものである。

  • 過去の失敗からの学習不足: SMエンターテインメントは、以前Super Juniorへのメンバー追加で、メンバー間での摩擦が発生した苦い経験を持つ。にもかかわらず、イェリ加入において同様の問題が発生し、過去の失敗から何も学んでいないことが露呈した。

北朝鮮公演での不適切な対応と、Joyの不在問題

2018年、Red VelvetはK-POPガールズグループとして初めて北朝鮮の平壌で公演を行い、歴史的な瞬間を刻んだ。しかし、この公演でもSMエンターテインメントのずさんな管理が問題となった。

  • Joyの不参加の遅すぎる発表: 公演前日になってJoyが参加できないことが発表された。韓国政府はこの発表に全く関与しておらず、SMエンターテインメントの不適切な対応が明らかになった。

  • スケジュール調整の失敗: Joyは、他のスケジュールとの調整に失敗した結果、平壌公演に参加できなかった。さらに、彼女はその後も日本公演やドバイでのSMTOWNコンサートにも参加予定であった。しかし、ドラマの撮影スケジュールと調整できず、ドバイ公演にも参加できなかった。

  • 政府への不透明な情報提供: SMエンターテインメントは、Joyの不参加の可能性について、政府には公演直前まで伝えていなかった。これは、政府や他の関係者への適切な情報提供がなされていなかったことを示す重大なミスである。

アルバムリリースの遅延と、ファンからの反発

Red Velvetのファンが長年不満を抱き続けている問題の一つに、アルバムリリースの遅延と、その頻度の少なさがある。

  • フルアルバムの少なさ: デビューから10年以上経った現在でも、フルアルバムはわずか4枚。他のK-POPガールズグループと比較しても非常に少ない。

  • カムバックの長期化: カムバック時期の間隔が長すぎるため、ファンは失望感を募らせている。

  • 直前での発表変更: アルバムリリース直前に変更が発表されることもしばしばあり、ファンは混乱を招いている。例えば、「Monster」のリリースが、カウントダウンライブ中に延期された。

SMエンターテインメントのデジタル戦略の失敗と、グッズの販売問題

SMエンターテインメントは、Red Velvetのデジタルコンテンツ戦略にも問題を抱えている。

  • YouTubeコンテンツの不足: Red VelvetはSMアーティストとして初めてYouTubeチャンネルで10億回再生を突破したにもかかわらず、アップロードされるコンテンツは非常に少ない。

  • アルバムの再入荷問題: アルバムが早期に売り切れ、再入荷されない問題も深刻だ。SMストアは、ファンからの再入荷要請に「再入荷予定がない」と回答するなど、ファンを失望させている。

  • プレオーダーの早期完売: アルバムのプレオーダーも、開始後わずか1時間で完売するケースが頻発しており、ファンの需要を満たせていない。

SMエンターテインメントへの批判の高まりと、今後の展望

WendyのSMTOWN LIVE 2025への不参加発表も、SMエンターテインメントのコミュニケーション不足を露呈した。Wendy自身は1ヶ月以上前に事務所にその意向を伝えていたにもかかわらず、発表が直前になったことに対し、彼女は自身のBubbleで失望を表明。ファンからはSMエンターテインメントへの批判が殺到した。Taeyeon(少女時代)の不参加発表も同様の状況だった。

これらの問題を通して、SMエンターテインメントのアーティスト管理能力とコミュニケーション能力の低さが、Red Velvetの潜在能力を阻害し、ファンの信頼を損なっていることが明らかになった。今後のSMエンターテインメントが、アーティストへの適切なサポートと、ファンとのコミュニケーションを改善する必要があることは言うまでもない。

結論: Red Velvetは素晴らしい才能を持つグループであることは間違いない。しかし、SMエンターテインメントの継続的な mismanagement が、彼女たちの成功を妨げ、ファンを失望させている。これらの問題が解決されない限り、Red Velvetの将来に暗い影が付きまとうことになるだろう。 SMエンターテインメントは、アーティストとファンの双方にとってより良い環境を作るため、抜本的な改善を早急に実行する必要がある。