Minecraft誕生秘話と、知られざるバグの数々!10年間の進化と意外な発見

Minecraft誕生秘話と、知られざるバグの数々!10年間の進化と意外な発見

Minecraft誕生秘話と、知られざるバグの数々!10年間の進化と意外な発見

世界中で愛されるゲーム、Minecraft。その魅力は無限大ですが、皆さんはMinecraftがどのように誕生し、発展してきたかをご存知でしょうか? このブログ記事では、Minecraftの10年間の歴史を振り返りつつ、開発段階で発生した数々のバグに焦点を当てて、その面白さや意外な発見を深掘りしていきます! 単なる歴史の羅列ではなく、当時の状況や、バグを利用したプレイヤーたちの創意工夫、そしてそれらがMinecraftの進化にどのように貢献したのかを、豊富な画像と共にお届けします。

Minecraftの黎明期:Cave GameからMinecraftへ

Minecraftの開発者、マルクス・ペルソン(通称Notch)は、2009年5月13日、「Cave Game」という動画を公開しました。これはMinecraftの原型であり、まだMinecraftという名前で呼ばれる前の、最初のバージョンです。

  • Cave Gameの特徴:
    • 極めてシンプルな構成:丸い石と草ブロックのみで構成されたワールドを探索するだけのゲームでした。
    • 明るさの段階が2段階のみ:現在の16段階とは異なり、「明るい」と「暗い」の2段階しかありませんでした。
    • テクスチャの流用:ブロックのテクスチャはNotchが以前に制作したゲーム「RubyDung」から流用されていました。

このシンプルなCave Gameは瞬く間に注目を集め、Notchは開発に力を注ぎ込みました。2009年5月14日には、タイトルが「Cave Game」から「Minecraft: Order of the Stone」に変更されました。 後のバージョンではサブタイトルは削除されましたが、「Minecraft ストーリーモード 第1章」のタイトルとして「Order of the Stone」が使用されている点は興味深いです。

クラシック版Minecraftと初期のバグ:高く飛ぶ方法と増殖する水

2009年5月16日、クラシック版Minecraftがリリースされました。 現在のMinecraft世界観にかなり近づきましたが、まだまだ発展途上でした。

  • ワールドサイズ: 256×64ブロックと、現在の広大なワールドとは比較にならないほど狭小でした。
  • ゲームモード: クリエイティブモードのみで、使用できるブロックはアイテムスロットに表示されているものだけでした。

このクラシック版では、いくつかのバグが発見されました。

  • 高高度飛行バグ: SpaceキーとRキーを同時に押し、その後Enterキーをタイミングよく押す操作を繰り返すと、高く飛ぶことができました。しかし、飛びすぎるとマップの限界に達してクラッシュしてしまうという、危険なバグでした。
高高度飛行バグのイラスト
  • 水の増殖バグ: 通常、水ブロックは窪地などに流れ込む際、量は増えません。しかし、この頃のMinecraftでは水ブロックが量を増やし、周りの空いているスペースを全て埋め尽くしていました。
    • 0.012aバージョンで追加された溶岩ブロックも同様の挙動を示したため、簡単に溶岩プールを作ることができました。このバグはすぐに修正されました。
水の増殖バグのイラスト

クリーパーの誕生:コードミスから生まれた伝説の敵

9月から11月にかけてマルチプレイヤーテストが行われた後、サバイバルモードのテストが実施されました。この時、初めて敵のMobが追加されました。

その最初のMobこそ、クリーパーです! クリーパーはバグによって偶然誕生したMobであることは有名ですが、その誕生秘話も興味深いものです。

Notchは当時、モデリングプログラムではなくコードを使ってキャラクターモデルを作成していました。豚のモデルを作っていた際、体の横長さをコードミスで縦長にしてしまったのです。しかし、Notchはそのモデルを気に入ってゲームに追加することを決めました。これがクリーパーの誕生秘話です。

クリーパーの誕生を説明するイラスト

ワールドの無限化とファールランドのバグ

2009年12月23日、さらにバージョンが進みます。この頃からゲームを購入できるようになりました。最初はランチャーから起動できなかったため、目立たない存在でしたが、新たな要素が次々と追加され、クラフトや農業ができるようになり、明るさはよりリアルなものになりました。さらに、昼夜のサイクルも追加されました。

2010年1月には、ワールドサイズが従来の限定的サイズから、コード書き換えにより無限に続くようになりました。しかし、この変更によって「ファールランド」という不思議なバグが発生しました。

ファールランドとは、ひたすら同じ方向に歩き続けると到達する、世界の果てです。海外のYouTuber、カート・J・マクは、ファールランドへの道のりをシリーズ化してYouTubeに投稿しています。2011年から始まり、2019年8月末には755エピソードに到達しましたが、それでも全体の道のりの32%しか進んでいません。到着するには10年以上かかると推定され、果てしない道のりです。

ファールランドのイメージ画像

通常のプレイで到達するのはほぼ不可能なため、MCEditというソフトを使ってファールランドを調査しました。ソフトに特定の座標を入力し、「Go To」ボタンを押すとファールランドへワープできますが、到着すると様々なバグが発生します。

  • ラグの発生: ブロックが壊せなくなります。
  • ワールド生成のバグ: ブロックが歪み、正常な配置ではなくなります。
  • PCへの負荷が過大: 高スペックPCでも長時間滞在するとクラッシュします。

これらのバグは、マップの中心から離れすぎることが原因で引き起こされています。到達困難なファールランドは、Minecraftにおける神秘的な存在として知られています。

アルファ版とベータ版:バグと工夫の時代

2010年6月から12月まで続いたアルファ版では、アップデートが頻繁に行われ、様々な生物(レッドストーン、牛、スライム、鶏、ネザーランドなど)が追加されました。

アルファ版で発見されたバグとその活用:

  • ボートのバグ: ボートを壊すと木材3個と枝2本のアイテムが出ます。
  • サボテンのバグ: 1.06アップデートで追加されたサボテンは、触れたアイテムを破壊します。プレイヤーはこの特徴を利用したバグ技を考案しました。代表的なものは、木材を大量生産する方法です。ボートをサボテンの仕掛けの中央に落とすと、周囲に設置した4つのサボテンに接触し、木材12個と枝8本が手に入る仕組みです。通常の4倍のアイテム生産が可能になります。
サボテンバグの図解
  • 釣り竿のバグ: アルファ版では釣り竿が追加されましたが、動物を操るためにも使えます。カーソルをうまく操作すれば、釣り竿を使って動物に乗り、空中を浮遊させることができました。

  • チェストのバグ: 水中ではチェストを好きなだけ並べて置くことができ、インベントリと繋がっていました。これは長年修正されずに残っていたバグでした。

チェストバグのイメージ

2010年12月には、アルファ版からベータ版に移行しました。クリエイティブモードが再編され、バイオームのコードが書き直されました。新しい種類の木や満腹度、レッドストーンリピーター、トラップドア、ピストンなど様々なメカニクスが追加されました。

ベータ版で発見されたバグとその活用:

  • サボテンとドア、ベッドのバグ: バージョン1.202では、サボテンの隣にドアを配置しようとするとドアが2つに増殖し、ベッドで同様の操作をすると、上の部分だけのハーフベッドを作ることができました。このベッドは通常通り使えたため、睡眠スペースをコンパクトにできるというメリットがありました。

  • ピストンとレッドストーン回路のバグ: ベータ1.3アップデートで追加されたレッドストーンリピーターと、後のベータ1.7アップデートで追加されたピストンブロック、粘着ピストンブロックを利用したバグ技が発見されました。レッドストーン回路と組み合わせることで、ダイヤモンドを無限増殖させることができました。

ピストンバグの図解
  • 見た目だけのブロック生成バグ: 役には立たないものの、奇妙なバグとして、見た目だけのブロックが生成されるバグがありました。

  • ネザーポータルとアイテム増殖バグ: ネザーポータルの前方へプールを作り、増殖させたいアイテムをクラフトワークに移動させ、インベントリを開けたまま水流に乗ってポータルを通過すると、アイテムが2つになるバグがありました。回収できるのは1つですが、インベントリ内で移動させると増殖します。この操作を繰り返すと、アイテムを無限に増殖させることができました。

  • シルクタッチとネザーのバグ: ベータ版では、シルクタッチエンチャントが追加されました。当時、シルクタッチを使ってネザーで氷を出せました。シルクタッチで得た氷をネザーへ持ち込み、溶岩に近づけて時間を置くと、氷を溶かして水にすることができました。しかし、後のアップデートでネザーで氷を溶かすと水にならず消滅するように変更されました。

正式リリース後も続くバグの探求

2011年11月18日、Minecraftはバージョン1.0として正式リリースされました。リリース後も数々のバグ技が発見され続けています。本記事ではその一部をご紹介します。

  • グローストーンを使った透過バグ: グローストーンを使って、地面を透過させることができました。
グローストーンバグの図解
  • トロッコのバグ: レールからトロッコを落とすと、いくつも積み重ねることができました。そしてトロッコを押すとレールから外れて勢いよく滑り出し、平地では永遠に滑り続けます。ブロックで止めようとしても止まりません。
トロッコバグの図解
  • 空飛ぶボートのバグ: 氷、砂、岩、水ブロックを使って水流を作り、ボートと岩を特定の位置に配置しボートを押すと、ゲームがボートの位置を特定できなくなり、水流に乗って上昇し、離れると空を滑空します。しばらくするとボートは壊れますが、これは水中で障害物と衝突したためです。
空飛ぶボートバグの図解
  • 猫の噴水バグ: 猫を飼いならすと、プレイヤーから一定距離離れると近くにテレポートします。さらに落下ダメージを受けないという特性があります。この特性を利用して、猫の噴水を作り出すことができます。

  • 犬とスライムブロックのバグ: 1.8バージョンで追加されたスライムブロックの上で犬を座らせると、不思議な行動をします。

  • ピストンとプレイヤー移動バグ: バージョン1.9では、ピストンが急速に伸縮すると、プレイヤーがピストンブロックの反対側に移動するというバグが見つかりました。これを使ってピストンエレベーターを作ることができます。

ピストンエレベーターのイメージ
  • 全自動サボテン収穫機のバグ: バージョン1.13で作られた全自動サボテン収穫機は、ピストンを0.1秒未満の速さで動かすバグを利用しています。ピストンによって砂ブロックが素早く前後に押し出され、これを繰り返すことでサボテンが成長し収穫される仕組みです。砂糖キビや竹の収穫にもこのバグを活用できます。
全自動サボテン収穫機の図解
  • ボートとジャンプのバグ: バージョン1.14では、ボートの上でジャンプを繰り返して止まったり地面に降りると、ジャンプした回数に応じたダメージを受け、回数が多すぎると死んでしまう可能性があります。

  • トロッコと釣り竿のバグ: 最近では、トロッコと釣り竿を使ったバグが発見されました。トロッコに乗り、釣り竿を素早く振りながら崖を飛び出すと、空を飛ぶことができます。

Minecraftとバグ:終わりなき冒険

Minecraftの歴史は、革新的なアップデートと、それによって発生する予想外のバグ、そしてそれらを利用したプレイヤーたちの創意工夫の歴史でもあります。この記事で紹介したバグはほんの一部であり、未だに多くのバグが発見され、研究され続けています。 Minecraftの進化は、開発者の努力と、プレイヤーたちの探究心によって支えられていると言えるでしょう。 これからもMinecraftの世界は、新たな発見と冒険で溢れ続けることでしょう。