Minecraftの世界をプレイ中にファイルを削除したら何が起こる?Java版とBedrock版で実験してみた!

Minecraftの世界をプレイ中にファイルを削除したら何が起こる?Java版とBedrock版で実験してみた!

Minecraftの世界をプレイ中にファイルを削除したら何が起こる?Java版とBedrock版で実験してみた!

あなたはMinecraftの世界をプレイ中に、自分のワールドデータやゲームファイルを削除したらどうなるか、考えたことがありますか? この実験レポートでは、実際にMinecraft Java版とBedrock版で様々なファイルを削除しながらプレイし、その結果を詳細に報告します。予想外の挙動やバグ、そして驚きの結果が待っています!

実験の動機と方法

この実験の発端は、ファイル削除ユーティリティアプリ「Unlocker」の発見でした。Unlockerは、通常Windowsでは削除できない実行中のファイルも削除できるアプリです。 数ヶ月前に、別のゲームでUSBスティックを抜いた時の挙動を動画で見たことがあり、それをMinecraftで再現したいと考えていました。今回は、USBスティックを抜くこと(ワールドデータの一時的な削除)と、Unlockerを使ってゲームファイル(ワールド、MOD、リソースパック、シェーダーパック、スキン)を削除しながらプレイする実験を行いました。

実験は、最新のMinecraft Java版とBedrock版の両方で行いました。

実験1:USBスティックを抜いてみた(Java Edition)

まず、マルチMCランチャーをUSBスティックにインストールし、Java Editionをプレイしました。しかし、USBスティックから直接Minecraftを実行することが難しく、いくつかの問題が発生しました。

  • サウンドの消失: USBスティックからゲームを起動すると、サウンドが出力されなくなりました。
  • パノラマの破損: パノラマ表示が正常に機能しませんでした。

これらの問題を無視して新しいワールドを作成し、プレイ開始後すぐにUSBスティックを抜きました。結果は…

予想通り、ゲームはクラッシュしました!

しかし、ここで終わりではありません。USBを再度接続し、ゲームを起動して移動を試みたところ…

即座にゲームがクラッシュしました!

この結果から、ゲームはUSBスティック上のアセットに依存していることがわかります。では、アセットをクラウド上に置いて、同じ実験を行ったらどうなるでしょうか? Minecraftサーバーを構築し、同じ実験を試みましたが、結果は…

即座にゲームがクラッシュしました!

残念ながら、Java EditionではUSBスティックを抜いた際、明確な挙動の違いを観察できませんでした。

実験2:USBスティックを抜いてみた(Bedrock Edition)

次に、Bedrock Editionで同様の実験を行いました。シングルプレイヤーワールドでUSBスティックを抜いたところ…

ゲームは奇妙な挙動を示しました!

半秒後に、以下の様なポップアップが表示され、謎のボタンを押すとメインメニューに戻されました。

(画像:ゲームの異常なメインメニューのスクリーンショット)

この時点から、Bedrock EditionはRAM上に保存されたアセットのみを使用するようになりました。メインメニューのUIは完全に破損しており、操作はほとんど不可能でした。

USBスティックを接続すると、ボタンが部分的に機能するようになりましたが、有用な情報は表示されませんでした。ボタンを押すと、ゲームがクラッシュしました。

マルチプレイヤーモードでは、実験の結果は大きく異なりました。USBスティックを抜いてもゲームはクラッシュせず、UIにいくつかのグリッチ(紫と黒の四角が表示される)が発生するものの、プレイ可能でした。これは、アセットの大部分がクラウド上にあり、ローカルPCに依存していないためです。

結論:Bedrock Editionでは、クラウド上にアセットがある場合、USBスティックの取り外しによる影響がJava Editionと比べて軽減されました。

実験3:ゲームファイルの削除(Java EditionとBedrock Edition)

次は、Unlockerを使ってゲームファイル(ワールド、リソースパック、スキンなど)を削除しながらプレイする実験です。

3-1 ワールドフォルダの削除

Java Editionでは、ワールドフォルダを削除するとゲームがクラッシュしました。

3-2 リソースパックの削除

Java EditionとBedrock Editionの両方でリソースパックを削除してみました。Bedrock Editionでは、削除後も正常に動作していましたが、リソースパックを再読み込みしようとすると消失しました。

3-3 スキンの削除

Java Editionではスキンのフォルダを削除しても、特に問題なくゲームが続行されました。

3-4 MODの削除

複数のMODを導入して実験しました。今回は以下のMODを使用しました。

  • Larion: ワールド生成に影響を与えるMOD。
  • Ambient Sounds: 環境音を追加するMOD。
  • Iris Shaders: シェーダーを追加するMOD。
  • Not Enough Animations: アニメーションを追加するMOD。

Ambient Soundsの削除後も、MODは設定メニューに残っており、サウンドは一時的に停止した後に復旧しました。これは、MODファイルが複数のフォルダにインストールされているためと考えられます。

Iris Shadersは、シェーダーを削除してもゲームは正常に動作し続けました。しかし、Rキーでシェーダーを再読み込みしようとすると、シェーダーが消え、ゲームがクラッシュしました。リソースパックでも同様の現象が確認されました。

Larion(ワールド生成MOD)を削除すると、新しいチャンクの生成方法が変化し、Vanillaのワールド生成に切り替わったようです。Not Enough Animationsの削除後も、特定のアニメーションは正常に動作していましたが、マップアイテムを使用するとゲームがクラッシュしました。

Bedrock Editionではワールドファイルを削除するとクラッシュしました。リソースパックの削除もクラッシュを引き起こしました。スキンファイルの削除は特に問題ありませんでした。

実験結果のまとめ

この実験から、Minecraft Java EditionとBedrock Editionで、ファイル削除によるゲームへの影響が大きく異なることが分かりました。

  • Java Edition: USBスティックの取り外しやワールドデータの削除で即座にクラッシュする傾向があります。個々のファイルの削除は、ファイルの種類によって影響が異なります。

  • Bedrock Edition: USBスティックの取り外しは、マルチプレイヤーモードでは比較的影響が少なく、シングルプレイヤーモードでは奇妙な挙動を示す場合があります。ファイルの削除は、多くの場合クラッシュを引き起こしますが、リソースパックやスキンなど一部のファイルは削除後も動作し続ける場合もあります。クラウド上にアセットがある場合は、影響が軽減される傾向があります。

考察

実験結果から、Minecraftの各エディションはファイルの管理方法やデータの読み込み方法が大きく異なっていることが推測されます。Java Editionはローカルファイルへの依存度が高いのに対し、Bedrock Editionはクラウドとの連携により、ローカルファイルの欠損に対する耐性が高いと考えられます。

また、MODの削除は、MODファイルのインストール方法や依存関係によって、ゲームへの影響が大きく変動することも分かりました。

今後の課題

今回の実験では、様々な条件下でのファイル削除の影響を検証しました。しかし、さらに詳細な分析が必要な点も残っています。例えば、異なるMODの組み合わせや、より多くのファイルの削除による影響、ネットワーク状況の変化による影響などを調査することで、より深い理解を得ることが期待できます。

謝辞

この実験を行うにあたり、参考にさせていただいた動画製作者様への感謝を述べたいと思います。

まとめ

Minecraftでゲームファイルを削除しながらプレイするという、一見無謀な実験でしたが、Java版とBedrock版で異なる結果が得られ、両者のアーキテクチャの違いを明確に示す結果となりました。この実験を通して、Minecraftの内部構造について新たな知見を得ることができました。そして、何よりも、この実験は非常に面白かったです! 最後まで読んでいただきありがとうございました! チャンネル登録と高評価ボタンのクリックをお願いします!