LINEの闇と代替アプリTelegram:国民的アプリの裏に潜む危険性と安全な選択肢
- 2025-02-04

LINEの闇と代替アプリTelegram:国民的アプリの裏に潜む危険性と安全な選択肢
はじめに:LINEの圧倒的なシェアと隠されたリスク
皆さん、普段どのチャットアプリを使っていますか?恐らくLINEを使っている方が最も多いのではないでしょうか。国内の月間アクティブユーザー数は9700万人、普及率は全世代で9割を超えていると言われ、まさに国民のインフラとなっているLINEですが、実は過去に大規模な不正アクセスや情報漏洩といった問題を何度も起こしています。
世界のメッセージングアプリ市場を見渡すと、LINEよりはるかに安全な選択肢はたくさん存在します。果たして日本人はLINEにこれほど依存していても大丈夫なのでしょうか?
この記事では、LINEの抱える闇とその代替となりうるメッセージングアプリ、特にTelegramについて解説し、LINEが独占状態にある日本のメッセージングアプリ市場に一石を投じたいと思います。
LINEの圧倒的シェア:なぜ日本でこれほど普及したのか?
LINEが日本でこれほどまでに使われるようになった背景をざっくりと見ていきましょう。
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圧倒的なユーザー数: 国内月間アクティブユーザー数は9700万人以上、全年代で利用率が9割を超えています。20代は約98%、60代でも80%以上と、まさに国民のコミュニケーションインフラとして定着しています。
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初期戦略の成功: LINEはリリース当初から、スマートフォンの電話帳を自動的に同期し、アプリを入れた瞬間に既存の知人・友人を一気に友達リストに取り込むという仕組みを採用していました。2011年当時はiOSやAndroid自体もプライバシー保護のルールが緩く、電話帳の一括読み取りが技術的に可能だったのです。これにより、インストールしたら皆がそこにいるという状態が実現し、一気にユーザー数を伸ばしました。
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スタンプ文化の定着: 日本人は直接的な感情表現を避け、曖昧な表現を好む文化があるとされています。LINEが導入したスタンプ機能は、文章ではない一言を可愛いイラストで補完できるため、その曖昧さをうまくカバーしつつ、可愛らしくコミュニケーションを取れるスタイルを確立しました。無料・有料を含め大量にリリースされたスタンプは、日本独特のキャラクター文化ともマッチし、他のSNSが追随できない感覚的なやり取りが、大ヒットしました。
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東日本大震災での需要急増: 2011年の東日本大震災で音声回線が混雑する中、データ通信経由でメッセージをやり取りできるアプリへの需要が急増しました。開発当初から緊急時でもつながるアプリとして認知度が広がり、「とりあえず入れておこう」というユーザーが爆発的に増えました。同時期に類似アプリのViberも注目されましたが、使いやすさや日本語UIの完成度においてLINEが優れ、ユーザーが雪だるま式に増えた経緯があります。
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徹底したローカライズ: LINEは韓国企業NHN Japan発のアプリですが、リリース当初から日本市場に完全に特化したローカライズを進めました。日本語UIの完成度はもちろん、企業や自治体が公式アカウントを持ち、クーポンやおしらせを配信できる仕組みを早期に導入しています。コンビニや飲食チェーンなどが次々と参入することで、「LINEを登録するのが当たり前」という空気感を作り、日本人の生活に一気に浸透したのです。
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「みんなが使っているから」という同調圧力: やはり日本人の特徴として、「周りが使っているなら自分も使わないと不便」という考えや、職場や友人グループがLINEを前提に連絡を取り合っている、といった環境が決定打になっています。一度根付いてしまったコミュニティツールを切り替えるのは大変です。
LINEの闇:繰り返される情報漏洩と不正アクセス
LINEが過去に実際に起こした重大な情報漏洩事件をいくつかピックアップしてみましょう。これを見るとLINEが抱える闇がかなり深いことが分かると思います。
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2023年11月の第三者による不正アクセス・情報漏洩事件: 2023年11月27日、LINEは第三者による不正アクセスが原因で、ユーザーの個人情報を含むデータが流出したと公表しました。不正アクセスがいつから行われていたか、あるいはどれだけ多くのユーザーが影響を受けたかについては、最初の公表段階では曖昧でした。その後2024年2月14日に追加の情報漏洩や再発防止策が発表されるのですが、具体的な対策が不十分との声も多く、総務省が介入する事態にまで発展しています。総務省はこの件を電気通信事業法に定める通信の秘密の漏洩に当たるとして厳しく指摘し、同年3月には文書による行政指導を実施しています。
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サムネイル流出事件: 記憶に新しい方も多いかもしれませんが、2024年11月、アルバム機能のサムネイル画像が無関係な赤の他人のLINE上に表示されるというトラブルが発覚しました。これは非常に危険で、個人のプライベートな画像や、企業であれば機密情報を含む画像が全く赤の他人のデバイス上で閲覧できる状態になっていたということです。LINEは不具合だと表現しましたが、事実は重大な漏洩事故です。過去にも類似の検証チェックの不備があり、修正後も再発しているという指摘もあって、LINEのセキュリティ対策に疑問符がついています。
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外部委託先への依存とセキュリティ管理の甘さ: LINEは以前からネイバーの技術支援やクラウドに大きく依存しており、海外の委託先を含めたセキュリティ管理が杜撰になりがちだと指摘されています。多要素認証がなかったり、不正検知システムも機能していない部分があったとされ、外部からマルウェアの感染を許してネットワークへの侵入を許してしまった例もあったようです。
LINEのセキュリティ問題と対策:国民的アプリゆえのリスク
このようにLINEは何度も情報漏洩や不正アクセス事件を起こしているにもかかわらず、抜本的な体制改善が追いついていない印象を受けます。国民的アプリだからこそ、一度トラブルが起こると莫大なユーザーが巻き込まれるわけですね。総務省や個人情報保護委員会が繰り返し指摘しているのに、根本的な解決策がまだ不透明というのは、正直かなり恐ろしいです。LINEは安全だと思い込んでいる方も多いかもしれませんが、このような深刻な事件を繰り返しているという点はしっかり知っておく必要があります。
LINE依存の背景:社会インフラ、同調圧力、そしてスタンプ文化
では、なぜここまで日本人がLINEに依存してしまっているのか、その背景と問題点をもう少し掘り下げていきたいと思います。
先ほどもご紹介した通り、LINEは全世代で9割以上の利用率という数字が示すように、圧倒的なシェアを誇っています。どんな年代であっても、とりあえずLINEを使うのは当たり前になっています。加えて、先ほども申し上げた通り、「みんな使っているからやめづらい」という同調圧力が存在します。日本社会には多数派に合わせるという傾向がありますよね。学校や会社、地域のコミュニティでグループLINEを活用するのが普通なので、LINEをやめると=連絡手段を失うという状態になりがちです。セキュリティが不安だから他のアプリに変えたいと思っても、周りが「LINEでよくない?」といった反応をするため、実際には移行できないような感じになっています。正直私はできることなら今すぐアンインストールしたい派です。
そして、スタンプ文化も忘れてはなりません。LINEのスタンプ機能は、文章ではなくイラストで感情を伝えるという曖昧なコミュニケーションを好む日本人にマッチしたと言えます。気軽機能も含めて、直接的な言葉を使わずに雰囲気でやり取りできるそのゆるさが広く受け入れられた結果、他のSNSツールが日本で伸び悩んでいる一因にもなっています。加えて、自治体や企業のアカウントがさらに依存を加速させているという構造もあります。役所の公式アカウントから防災情報を流したり、病院がLINEで予約できたりと、様々な公共ビジネス機能がLINEに移行していて、もはや電話番号やメールアドレスよりも先に「LINEで連絡ください」と案内される場面も増えたりしています。インフラ化というものがさらに強固になってきていますよね。
しかし、こうした便利さゆえにみんなが使う状態というのが、セキュリティリスクや情報漏洩の危険性を無視するような土壌を生んでいるということもまた事実です。実際に不正アクセス事件や行政指導が繰り返されてもLINEをやめられないという利用者が大半だと思います。自分たちは被害にあわないだろうという楽観的な視点や、情報漏洩が報じられても「まあ仕方ないよね」と流されてしまう風潮というのが、日本人のセキュリティ意識の低さをそのまま浮き彫りにしているように思います。
LINEの代替アプリ:Telegramのセキュリティ機能と利便性
ここからは、LINE一強の日本において、他のチャットツールを使う選択肢はないのかという点を考えてみたいと思います。例えばTelegramというアプリがありますよね。
Telegramはロシア発のチャットツールで、世界では9.5億人以上のユーザーを抱える大手アプリです。日本では犯罪組織が使っているというような報道が目立ち、どうしても悪いイメージが先行しがちですが、実際にはエンドツーエンド暗号化方式やシークレットチャットなど、LINEよりも堅牢なセキュリティ機能を持つことで知られています。
ではTelegramのセキュリティ面の仕様についても簡単にいくつかご紹介したいと思います。
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エンドツーエンド暗号化: 先ほどもご紹介した通り、エンドツーエンド暗号化という方式を採用しています。LINEも一部暗号化は導入しているのですが、Telegramにおいてはシークレットチャットと呼ばれるモードで完全なエンドツーエンド暗号化を実現しています。第三者が会話の内容を傍受するのが非常に難しい仕組みになっていて、サーバーを運営している運営元ですらメッセージを復号できないとされています。
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シークレットチャットと自動消去機能: 特定の相手とのチャットをタイム指定で自動削除させたり、スクリーンショットを相手がした際にそれを検知して通知する仕組みを備えているモードがあります。機密性の高い情報を一時的にやり取りしたい場合、LINEでは実現しにくいレベルのセキュリティが確保できます。
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電話番号の非表示: Telegramはユーザーが電話番号を公開せずに、@マークとユーザー名だけで連絡先を交換できます。LINEのような電話帳同期がデフォルトではないので、プライバシーを最小限に抑えてアカウントを運用できます。
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ボット連携とカスタマイズ性: オープンAPIが整備されていて、ボットを自由に作ることができます。様々な拡張機能と連携しやすく、ビジネスやコミュニティの運営にも使えるという利点があります。私も趣味でTelegramのボットを作ったりして、ChatGPTのAPIと連携させて、自分オリジナルのAIを作ってTelegram上で普通の人と会話するみたいに会話できるようにしたりもしていました。一般的なユーザーにはやや取っつきにくい部分もあるかもしれませんが、機能面の自由度はLINEよりも格段に高いと言えます。
LINEとTelegramの比較:セキュリティ、インターフェース、普及率
ではTelegramとLINEを比較していきたいと思います。
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暗号化とプライバシー: LINEは一部暗号化機能がありますが、バックアップやサーバーとのやり取りに脆弱性があると報告があります。Telegramはシークレットチャットでエンドツーエンド暗号化方式を標準で搭載し、サーバー保管も暗号化されています。電話番号を隠す機能などプライバシー保護が充実しています。
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インターフェース: LINEはスタンプや気軽表示などを含め、日本人に馴染みやすいUIです。一方TelegramのUIはシンプルで高速であることが挙げられます。カスタマイズも豊富ですが、スタンプ文化はLINEほど浸透していないと言えるでしょう。ただし、ステッカーは豊富にあり、どれも無料で使えます。日本語設定はインストール後にベータ版のパッチを当てる必要がありますが、概要欄にリンクを貼っておくので、もしTelegramをインストールした方が日本語設定したい場合は、そのリンクにアクセスするだけで自動的に日本語設定が完了します。
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普及率: LINEは国内でシェア90%以上ですが、周りが使っているからやめづらいという状況があります。Telegramは日本ではあまり普及していません。犯罪者が使うツールというイメージもありますが、グローバルな視点で見ると世界的に9.5億人ほどのユーザーがいるという点です。
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セキュリティ事故の実績: LINEは過去に何度も不正アクセスや情報漏洩事件が報じられ、行政指導を受けています。Telegramは表立った大規模な漏洩事件は少ないです。ただし、政治的にTelegramの使用をブロックしている国もあります。一部の利用者が犯罪やテロに利用しているという報道もあり、イメージが悪い面もあります。しかし、犯罪やテロに利用されるということは、それだけセキュリティとプライバシーに特化した機能が充実しているということであり、犯罪現場やテロリズムにおいても実用的なレベルで運用できるほどセキュリティが高いと言えるでしょう。
まとめ:LINE依存からの脱却とTelegramへの賢い活用
要するにTelegramは日本では怪しいアプリと思われがちですが、セキュリティ面においてはLINEよりはるかに優れているという見方もあります。LINEのように周りとの共有しやすい仕組みやスタンプ文化は弱いのですが、個人情報やプライバシーを守りたい人には魅力的です。もちろん、現実問題として、家族や職場を含めTelegramへ一気に入行するのは難しいでしょう。しかし、機密情報をやり取りするプロジェクトなどにおいてはTelegramを使うとか、プライベートな領域だけTelegramに切り替えてみる、など段階的なアプローチが考えられます。LINEで何でも済ませるという依存状態が続くと、情報漏洩の問題に巻き込まれるリスクはゼロではないということを覚えておいていただければと思います。
私はだいぶ前からTelegramを利用していますし、家族や身近な人とやり取りする時は、パスワードやプライベートな情報のやり取りはTelegramでやろうという話をしています。
ここまで、日本で圧倒的なシェアを誇るLINEが抱えるセキュリティの闇や、他のチャットツール、特にTelegramという選択肢を紹介してきました。正直に言うと、日本社会は既にLINEだのみになっている部分がとても大きいですよね。行政や企業の公式アカウントまでLINEで運用されている状況で、利用者がセキュリティが不安だからやめようと思っても、周囲との連絡手段を失うリスクが大きすぎます。そういった理由から、何度セキュリティ事故を起こしてもLINEが変わっていかないという構造があるわけです。しかし今回ご覧いただいたように、LINEは繰り返し不正アクセスや情報漏洩を起こしていて、総務省や個人情報保護委員会から行政指導を受け続けている状況です。日本人の約9割が使うアプリで、大規模な事故が起これば影響は計り知れません。そこでTelegramを始めとする代替ツールに目を向けるのは、有効な手段ではないかなと思います。
エンドツーエンド暗号化方式や電話番号の非表示モードなど、LINEにはない機能が充実しているので、例えば機密情報だけはTelegramでやり取りするといった使い分けも検討できるのではないでしょうか。もちろん、周りが使っていないツールをいきなり導入するのは現実的には難しいかもしれません。でも、LINEなら何でもOKといった発想から一歩抜け出して、セキュリティやプライバシーの観点をしっかり持つことが大切です。
結局のところ、チャットアプリをどう使うかは個人のリテラシー次第です。国民的なアプリだからこそLINEは完璧ではないという視点を常に忘れず、必要に応じて別のツールに頼るという柔軟性を持ってほしいと思います。これが今回私がお伝えしたかったメッセージになりますね。
おわりに
本記事は以上となります。少しでも参考になったと思ってもらえたらチャンネル登録と高評価をお願いします。では、次回の動画でお会いしましょう。エコードチャンネル、エンジニア兼ウェブデザイナーの渡辺がお送りしました。それでは、バイバイ!