K-POPアイドルの闇:華麗な舞台の裏に隠された残酷な現実

K-POPアイドルの闇:華麗な舞台の裏に隠された残酷な現実

K-POPアイドルの闇:華麗な舞台の裏に隠された残酷な現実

きらびやかな衣装、完璧なパフォーマンス、熱狂的なファン…K-POPアイドルは多くの人にとって夢のような職業に見えるかもしれません。しかし、その華麗な舞台の裏側では、想像を絶するほどの苦悩と犠牲が隠されています。近年、多くのアイドルたちが自身の経験を告白し、K-POP業界の暗い現実を明るみに出しました。本記事では、元アイドルたちの証言を基に、K-POPアイドルが直面する過酷な現実を深く掘り下げ、その実態を明らかにします。

DPR IANの告白:奴隷契約と絶望の3年間

2023年11月18日、元第3世代アイドルのDPR IANが、自身のK-POP活動時代の苦悩を告白しました。ソロアーティスト、そしてDREAM PERFECT REGIMEの共同設立者として知られるIANですが、彼はかつてグループ「C-Clown」のメンバー(芸名:ROM)として活動していました。

C-Clownは2012年から2015年まで活動していましたが、その短い期間にIANは、生涯にわたる傷を負うほどの辛い経験をしました。彼はInstagramライブ配信で、当時「奴隷契約」と呼べるような7~8年間の契約を結ばされていたこと、そしてその最初の3年間が「地獄だった」と語りました。

IANは、その状況を「ライオンの檻に飛び込んだようなもの、人生を売り渡したようなもの」と表現しました。 彼は、金銭面の問題ではなく、会社とそのマネージャーからの非人間的な扱いについて訴えました。具体的な例として、グループメンバーの一人が肋骨を骨折したエピソードや、マネージャーとの日常的な喧嘩(殴り合い)を明かしました。

IANは、彼らが人間として扱われるどころか、「捨てられたゴミのように扱われた」と告白。さらに、精神的な苦痛にも触れ、K-POP業界におけるメンタルヘルスの問題について言及しました。IANは過去に解離性同一性障害(DID)と診断されており、その原因が所属事務所での苦境にあったと信じています。

TRCNGテソン:日常的な暴力と絶望の脱出

TRCNGというボーイズグループのメンバー、テソンは、TSエンターテインメントでの経験についてYouTubeチャンネルで赤裸々に語りました。彼は、精神的な虐待に加え、日常的に物理的な暴力を受けた事実を明らかにしました。

テソンの証言によれば、練習室には掃除機、バット、壊れたモップなどが置かれ、それらを使ってメンバーが物理的に罰せられていたといいます。 さらに、会社のCEOや振付師らから金銭を奪われたり、無理やり物を買わされたりしたことも告白しました。

テソンは、アイドルになることを強く望んでいたため、すべてを耐え忍んできました。しかし、両親に真実を話すことができず、苦悩を一人で抱え込みました。状況は悪化し、テソンは会社での出来事が「完全に正常なこと」だと洗脳されるまでに至りました。グループデビュー後も状況は変わらず、心理的および肉体的な苦痛は続きました。

最終的に、テソンと別のメンバーであるウヨプはTSエンターテインメントを相手に訴訟を起こし、Dispatchと協力して虐待の証拠を公開しました。

劣悪な生活環境:電気や水道も止まっていた

多くのアイドルたちは、劣悪な生活環境を強いられているという事実も明らかになりました。TRCNGのメンバーは、電気や水道が止まったり、食事が満足に提供されなかったり、自費で食費や衣料費を賄わなければならなかったそうです。練習が夜遅くまで及んだ場合のみ、食事が提供されたと言います。テソンは、低品質の食事によって腹痛を起こし、救急搬送されたこともありました。

彼らの寮は老朽化しており、10人のメンバーにとって十分な広さや設備が整っていませんでした。こうした状況は、デビューしたばかりのアイドルや練習生にとっては、残念ながら珍しくないようです。

NEWJEANSの事例:過酷なダイエットと月経不順

多くのK-POPアイドルが、過酷なダイエットとトレーニングに苦しんでいることは広く知られています。匿名のトレーニング開発チームのメンバーは、多くの女性練習生がダイエットと激しいトレーニング、食事制限によって月経が止まってしまうと証言しました。

若い女性練習生たちは、体の発達が未完成な段階で、適切な栄養摂取をせずに過度の運動を強いられます。彼らは、月経不順について適切な教育を受けていないため、その深刻さを理解していないケースも多いと指摘されています。

元練習生のゲオン(報道による仮名)は、体重目標を達成できないと、スタッフから罰せられたと言います。彼女は身体的な負担により、体が弱り、少量の食事でも病院に搬送されるほど腸の炎症に苦しむようになりました。

Kieraの告白:過酷な練習と危険なダイエット薬

Kiera(報道による仮名)は、夜通し続く過酷な練習や、水分の摂取すら制限される状況を告白しました。その結果、練習生の間では、胃腸の深刻な問題や長期にわたる出血が一般的でした。

さらに、理想的な体型を維持するためのプレッシャーから、危険なダイエット薬に頼る者もいたと明かしています。これらの薬は、深刻な脱水症状や発作を引き起こす可能性がありました。

セクハラ・パワハラ:アイドルを守る法律の欠如

女性アイドルたちは、上司からの性的嫌がらせや性的暴行のリスクにもさらされています。元練習生のVivienne Jo Hang-yiは、プロデューサーとの関係を強いるよう求められた経験を告白しました。キャリアアップのために、性的関係を要求されたのです。幸い、彼女はそれを拒否し、業界から離れました。

ベテランアイドルは、若手アイドルに業界の危険な側面を警告することもあります。SEESTARはIOIに、ベテラン男性関係者からの執拗なアプローチに注意するよう警告しました。Hello VenusのNaraは、避けるべき危険な人物リストを会社から見せられたと語っています。

しかし、法律はアイドルたちを守っていません。NEWJEANSのHannieが職場でのハラスメントを訴えたにもかかわらず、アイドルは労働基準法の対象外であるとされ、訴えは却下されました。このことは、過去に苦しんだアイドルたちが声を上げられなかった理由であり、現在も多くのアイドルたちが同じ問題に直面している理由です。

変化の兆し:声を上げ続けるアイドルたち

インターネット上では、長年にわたり、練習生やアイドルの虐待に関する話がささやかれてきました。しかし、アイドルたちが労働者として法的保護を受けられないため、加害者は責任を問われることがありませんでした。

しかし、近年、アイドルたちが自身の経験について積極的に発言するようになり、状況は少しずつ変わり始めています。彼らの勇敢な発言は、将来のアイドルたちのより良い未来を切り開くための第一歩となるでしょう。

まとめ:K-POPの光と影

K-POPアイドルの華やかな世界は、多くの若者にとって憧れの存在です。しかし、その輝きの裏には、想像を絶する過酷な現実が潜んでいることを忘れてはなりません。過酷なトレーニング、劣悪な生活環境、そして性的嫌がらせや暴力といった危険にさらされる可能性は、依然として高いのです。

アイドルたちの勇気ある告発は、業界の闇を明らかにし、制度改革への大きな一歩となります。この問題に対する認識を高め、アイドルたちを守るための法的・制度的な整備が急務です。 華麗な舞台の裏側にある残酷な現実を理解し、アイドルたちをサポートしていくことが、私たち一人ひとりの責任と言えるでしょう。