株式投資に人生を捧げた男の物語:10年、そしてその後…驚愕の結末
- 2025-01-02
株式投資に人生を捧げた男の物語:10年、そしてその後…驚愕の結末
はじまりはブラック企業とYouTube
主人公、カブゼンリキは、給与はそこそこ良いものの、残業が常態化しているブラック企業に勤める24歳の会社員でした。日々の過酷な労働に疑問を抱いた彼は、YouTubeで「マネーのお金マネーチャンネル」というチャンネルの動画「会社をこき使う方法」を偶然見つけます。
この動画では、資本主義経済において会社は投資家から集めた資金で運営され、投資家は株式という形でリターンを得る仕組みが解説されていました。 労働で得られるお金には限界がある一方、企業にお金を投資して利益を得る方法は、労働と比べて可能性が無限大であると説かれていました。
動画を見たカブゼンリキは、 「もう労働で稼ぐのはやめる。株式投資一本で行く!」 と決意します。
インデックス投資と国の経済政策
しかし、カブゼンリキはすぐに疑問に直面します。「企業に投資してお金を産むことができるのか?どこかに限界がくるのではないか?」
その疑問を抱いていると、YouTubeに「国はインデックス投資家の味方」という動画が表示されます。 動画の内容は、S&P500や先進国株式、オルカンなどのインデックスは、国の経済状況とほぼイコールであること。景気後退時には、国が金利を下げたり雇用を創出したりして景気を刺激し、好景気時には、インフレを防ぐために金利を上げるという経済政策をとることを解説していました。
要約すると、
- 不景気: 国は金利を下げ、経済を刺激する
- 好景気: 国は金利を上げて、景気を抑制する
つまり、インデックス投資は、長期的には国の経済成長と共に資産が増えていく可能性が高いという結論でした。カブゼンリキはインデックス投資の原理をつかみ、資産形成への確信を深めます。
全力投資の決意と職場の日常
数ヶ月分の現金を残し、残りの資金を全てインデックスファンドに投資したカブゼンリキ。彼の職場では株式投資をしている人は皆無で、話題になるのはギャンブルばかり。
「SSX知ってるか?小遣い稼げるって聞いたから、スキャルピングしてる。1日で何度も売買する手法で儲かってさ、お前も興味あったら教えてやるよ。これから投資も勉強だよ!」
「それらのスキル習得クラスだけで結構高いからな。別にいいよ。毎日帰ってビール飲みながらゲームをする。これが小さな幸せだってやつだ。たまパチンコで勝ったら豪華な食事。そんなもんなんじゃないのか?」
周囲の投資に対する無関心な様子に、カブゼンリキは自分の投資戦略を話すことをためらいます。
大学時代の友人との再会と投資への異なる考え方
ある日、大学時代の友人と久しぶりに再会します。友人たちは、投資に対して様々な考えを持っていました。
- 投資はちょっと…という慎重派
- 毎月3万円をオルカンに積み立てている人
- 証券会社勤務のプロ
カブゼンリキが全力で投資していることを話すと、証券会社勤務の友人が資産アロケーションの重要性を説きます。
「アセットアロケーションが、債券を含めなければ安定しない。暴落を考えるなら、一部はゴールドにするべき。資産を分散することで価格の変動が抑えられる。分散投資も大切だが、堅実な投資が重要だ。まあ、俺が証券マンだから、お客様に言っている投資戦略を進めているけどな、俺の人生に関わるんで。でも、この時代から債券買うと、株式投資の波に乗り遅れる。下がった時に投資するのも一つの方法だが、大変だからな。ITショックでもリーマンショックでもどれだけ下がったか知ってるか?その体験があるからこそ、あの時の投資は良かったけど、僕もお客様に色々言ったり、インデックス積立を勧めた時もあった。俺も証券マンやからな、色んな人がいたけど結局、自分にとって何が一番良いのかはわからないからな。なかなか難しいように」
やはり、プロの投資家としての知識は圧倒的でした。しかし、複雑な理論は理解できず、カブゼンリキは自分のやり方を貫き通します。
10年後の成果とリーマンショックを超える暴落
それから10年の月日が流れ、カブゼンリキは34歳になっていました。10年間の投資リターンは年率10%。驚異的な成果を上げており、資産は2000万円を超えていました。
さらに3年後、相場の上昇もあり、資産は3180万円に膨れ上がります。しかし、その後、リーマンショックを超える大暴落が発生。カブゼンリキの資産は60%減少。1360万円になってしまいます。
積立設定の解除すらせず、ショックを受け、市場から目を背けたカブゼンリキ。一体その後どうなったのでしょうか?
そして3年後…、そしてさらに12年後…
暴落から3年後、カブゼンリキは積立設定の解除どころか、証券口座すら見ずに過ごしていました。しかし、久しぶりに口座を確認すると、なんと5000万円まで資産が増えていたのです!暴落後も積立設定を継続していたことで、株価が回復し、さらに上昇したことで、大幅に資産が増えたのです。
12年後、再び大学時代の友人と再会したカブゼンリキ。慎重派の友人は、1ドル160円の時代に積立投資を始めることをためらっていたため、未だに投資を始めていませんでした。
慎重派とカブゼンリキの対比
1986年、プラザ合意後の急激な円高の状況下。慎重派の杉田は、為替リスクを懸念し、投資開始を躊躇していました。一方、カブゼンリキは為替変動は長期的な株式投資には影響が少ないと考え、投資を開始しました。杉田は円高の進行を懸念し、投資を先延ばしにしました。
8年後、1994年6月。再び公園で再会した2人。杉田は未だに投資を始めておらず、カブゼンリキは、当初の投資額をはるかに上回る資産を築いていました。
杉田: 「まだ積立投資始めてないんですよ。凄い勢いで円高になってますからね。近い内に1ドル70円とかになるかもしれませんし、今1ドル100円だから、70円になると30%も減りますし、もう少し様子を見ます。」
カブゼンリキ: 「だから積立だと毎月為替が変わるから、完璧な状態を目指さなくてもいいと思うんですけど。積立を続けた期間のちょうど平均くらいに落ち着きますから。一括投資の感覚を積立投資に持ち込まない方がいいというか…」
杉田は、カブゼンリキの資産の増加に驚き、そして、投資を始める決意を固めます。
長期投資の成果とリスク管理
2024年3月、再び公園で再会した2人。杉田は2011年の円高局面でようやく投資を開始していました。
カブゼンリキ: 「為替を読んで始めた事もあり、元本の3倍以上に増えましたよ!」
杉田の資産は元本の3.29倍に増加。
一方、杉田の積立投資は、リーマンショックのような暴落の影響を受け、一時的に大きな損失を被りました。しかし、長期的には資産が増加し、最終的には元本の3.29倍になりました。
カブゼンリキの成功の秘訣は、守り資産を最小限に抑え、攻め資産に重点を置くことでした。
結論:長期投資の重要性とリスクへの備え
カブゼンリキの物語は、長期的な積立投資の重要性を示す一方、リスクへの備えも不可欠であることを示しています。 リーマンショック級の暴落を経験しても、積立投資を継続することで、最終的に大きなリターンを得ることができました。 しかし、その過程では、大きな精神的負担を強いられることも事実です。
投資は、将来の夢や目標を達成するための手段であり、常にリスクと隣り合わせであることを忘れてはいけません。カブゼンリキの経験は、長期投資のメリットと同時に、リスク管理の重要性を改めて気づかせてくれるものです。
カブゼンリキのYouTube副業挑戦記
カブゼンリキは、会社員生活の傍ら、YouTubeで副業を始めます。しかし、最初は再生数が伸び悩み苦戦します。
「初めての動画なのにめちゃくちゃ面白い動画ができた!チャンネル名は「先輩チャンネル」。動画タイトルは「ヤバい、ヤバいよ。まばたきせずに何分耐えられるか?予想外の結末に…」」
苦労の末、少しずつチャンネル登録者数も増え、収益化にも成功しました。
人生の選択肢:投資と生活のバランス
54歳になったカブゼンリキは、1億円以上の資産を築いていました。しかし、彼は若い頃のように、資産の増加に飛び上がって喜ぶことはありませんでした。 長年の投資生活を通して、彼は「お金を使うことよりも増やすことに喜びを感じる」ようになっていたのです。
大学時代の友人との再会を通して、彼は自分の生き方、投資と生活のバランスについて改めて考えさせられます。 友人は人事部長として出世していましたが、カブゼンリキは、地道な投資を続け、資産を増やし続けていることを語ります。
投資は、単なる資産形成の手段ではなく、人生の自由度を高めるための重要なツールであることを、カブゼンリキは身をもって示しています。
5パーセントの奇跡と「悪い子ちゃんグラフ」
後輩がインデックス投資の年率5%に物足りなさを感じていることに対し、マネーのお金マネーチャンネルは、長期視点で見た場合の驚異的な増殖力を解説します。
100万円の投資で年率5%だと、1年で5万円増えるのは当然。しかし、1000万円なら1年で50万円、2000万円なら100万円増えるのです。
そして、動画では「悪い子ちゃんグラフ」が登場します。これは、市場の変動を反映し、ギザギザと上下に大きく動くグラフのこと。一見危険なように見えますが、長期的に見れば着実に成長していくことを示しています。
インデックス投資の成功の秘訣は、この「悪い子ちゃんグラフ」と仲良く付き合うことです。
夢と現実、そして未来への展望
カブゼンリキは、50代になっても若い頃の情熱を失っていません。そして、彼はこれからも投資を続け、さらに資産を増やし、「ファイアー」を実現するでしょう。
この物語は、株式投資に人生を捧げた男の成功と苦悩、そして成長を描いています。 彼の経験は、私たちに長期投資の重要性と、リスク管理の大切さを教えてくれます。 そして、何よりも大切なのは、自分自身の目標と価値観を明確にし、それに基づいて行動することだと示唆しているのではないでしょうか。