樺沢式でメンタルを強くする!ネガティブとポジティブの正しい付き合い方

樺沢式でメンタルを強くする!ネガティブとポジティブの正しい付き合い方

樺沢式でメンタルを強くする!ネガティブとポジティブの正しい付き合い方

はじめに:あなたは「ポジティブ思考」を誤解していませんか?

多くの人が「ポジティブ思考」を、ただ単に「楽しいことばかりを考えること」「ネガティブなことを無視すること」だと捉えています。しかし、精神科医である樺沢紫苑先生は、真のポジティブ思考とは異なる、と主張します。本記事では、樺沢先生の見解に基づき、ネガティブな感情とどのように向き合い、メンタルヘルスを向上させるかについて解説します。

ネガティブな出来事を「忘れる」ための努力は逆効果?

「嫌なことは忘れたい」と願うのは、誰しもが持つ自然な感情です。しかし、樺沢先生によると、無理やりネガティブな出来事を忘れようとすればするほど、逆にその出来事を思い出してしまう傾向があるといいます。これは、心理学の観点から見ても、非常に重要なポイントです。

具体例として、職場で失敗して上司に叱られた経験を、複数の友人などに繰り返し話してしまうケースを挙げることができます。この行為は、心理学用語で「アウトプット」と呼ばれ、一度アウトプットすることで記憶が強化されてしまうことがあるのです。つまり、嫌な出来事を何度もアウトプットすることで、記憶が鮮明になり、忘れにくくなってしまうのです。

樺沢メソッド:アウトプットとフィードバックの重要性

樺沢先生は、嫌な出来事や辛い出来事に対処するための独自のメソッド「樺沢メソッド」を提唱しています。その核となる考え方は、**「アウトプットとフィードバックの繰り返し」**です。

具体的には、以下のステップで行います。

  1. アウトプット: 嫌な出来事や辛い出来事を一度、誰かに話したり、書き出したりするなどして、外に出します。
  2. フィードバック: アウトプットした内容を冷静に分析し、「なぜそのような結果になったのか?」を深く考えます。この「なぜ?」という問いかけが、重要なフィードバックとなります。
  3. 記憶の整理: フィードバックを通して得た学びを記憶に残し、失敗体験そのものはサラッと忘れ去ります。

このサイクルを繰り返すことで、ネガティブな出来事を、単なる「嫌な記憶」ではなく、「貴重な経験」に変換することができます。

失敗は経験に変わる:フィードバックの力

樺沢メソッドの最も重要な点は、**「フィードバック」**にあります。アウトプットしただけでは、記憶が強化されてしまうだけですが、フィードバックを行うことで、そこから学びを得て、成長に繋げることができます。

つまり、樺沢先生は、**「失敗=経験」**と捉えているのです。嫌な出来事や辛い出来事、トラウマになりそうな出来事であっても、そこからしっかりとフィードバックをすることで、自己成長の糧にすることができるのです。

重要なのは、フィードバックを行うかどうかです。ネガティブな出来事を思い出すか思い出さないか、アウトプットするかどうかといった問題もありますが、ネガティブであろうがポジティブであろうが、そこからしっかりとフィードバックすれば、皆様の経験となり、経験として役立つものへと転換していくのです。

メンタルの弱い人の特徴と対策

メンタルが弱い人、メンタル疾患になりやすい人の特徴として、樺沢先生は**「ネガティブなアウトプットが多い」**ことを挙げています。

ネガティブなアウトプットを繰り返すことで、思考パターン自体がネガティブになり、「自分はできない」「自分はダメだ」といった自己否定的な考えに陥りやすくなります。結果として、楽しいことを見つけることができなくなり、さらにメンタルヘルスが悪化する悪循環に陥る可能性があります。

これを避けるためには、ネガティブなアウトプットばかりに偏らず、楽しい時間やポジティブな感情を増やすことが重要です。例えば、青空の下を散歩したり、趣味に没頭したりするなど、気分転換になるような活動を取り入れることで、脳を活性化させ、ポジティブな感情を生み出すことができます。

ポジティブ思考の誤解:あなたは本当に「ポジティブ」ですか?

樺沢先生は、多くの人が「ポジティブ思考」を誤解していることを指摘しています。

一般的に「ポジティブ思考」といえば、楽天的な考え方、明るい行動を指すことが多いですが、真のポジティブ思考とは異なります。

真のポジティブ思考とは、現状を客観的に評価し、冷静に改善策を検討することです。

靴のセールスマンの例え話で説明されています。南の島で靴を売るセールスマンAさんは、誰も靴を履いていないことに「全く売れない」と悲観しますが、セールスマンBさんは「この島の人々に靴を履いてもらえば、大量に売れるかもしれない」と捉えます。

多くのサイトでは、Aさんを「ネガティブ思考」、Bさんを「ポジティブ思考」と説明していますが、これは間違いです。Bさんの考え方は、単なる楽観的な思考であって、真のポジティブ思考ではありません。

真のポジティブ思考とは何か?

真のポジティブ思考とは、**「現状を客観的に捉え、冷静に評価し、改善策を検討すること」**です。そして、その改善策は、必ずしも「楽観的」である必要はありません。

ポジティブ心理学において重要なのは、「イエス」という肯定的な姿勢です。現状を肯定し、その上で改善策を探っていくことが、真のポジティブ思考なのです。

ですから、「明るく振舞う」「楽しく振舞う」ことがポジティブではない、ということです。「ポジティブ」を「Happy だぜ!」と解釈するのも間違いです。

ネガティブとポジティブのバランス:3倍以上のポジティブ発言を心がけよう

ネガティブな発言はゼロにすることは不可能です。しかし、ネガティブな発言1に対して、ポジティブな発言を3倍以上にすることで、メンタルヘルスを安定させることができます。

これは、大量のデータで裏付けられたポジティブ心理学の知見です。ネガティブな発言が多いと、脳の働きが低下し、記憶力や集中力も悪化します。一方、ポジティブな発言が多いと、脳が活性化し、記憶力や集中力、仕事のパフォーマンス、人間関係が向上することが、多くの研究で示されています。

樺沢先生は、ネガティブな発言を完全に排除する必要はないと述べています。重要なのは、ネガティブ発言をポジティブ発言で上回るようにすることです。

趣味の没入:脳を活性化し、創造性を高める

樺沢先生は、趣味に没頭することを強く推奨しています。趣味に没頭する状態は、「フロー状態」「ゾーン」と呼ばれ、脳内ではドーパミンやエンドルフィン、アセチルコリン、セロトニンといった様々な神経伝達物質が分泌されます。これらの物質は、脳の活性化、創造性向上、ストレス軽減などに効果があります。

趣味活動によってアセチルコリンが分泌されると、ひらめきや想像力が向上し、仕事での発想力や創造力向上にも繋がります。

趣味の選び方:脳を活性化する効果的な方法とは?

全ての趣味が脳の活性化に繋がるわけではありません。効果的な趣味とは、以下のような特徴を持つものです。

  • ステップアップできるもの: 今までできなかったことができるようになる、という喜びが得られる趣味が効果的です。楽器演奏で今まで弾けなかった曲が弾けるようになったり、資格試験に合格するなど、明確な目標と達成感を得られるものが理想的です。
  • 没頭できるもの: スマートフォンを眺めているだけでは、脳は活性化しません。ゲームであっても、高度な戦略性や思考力を必要とするものの方が、脳への刺激が大きくなります。

これらの趣味活動を通じて、脳を活性化し、アセチルコリンを分泌することで、仕事のパフォーマンス向上や創造力の向上に繋げることができます。

まとめ:樺沢メソッドで健やかなメンタルを手に入れよう

本記事では、樺沢先生の考え方を基に、メンタルヘルスを向上させるための方法を紹介しました。

ポイントは、**ネガティブな出来事を完全に無視するのではなく、冷静に受け止め、そこから学びを得ること。そして、ポジティブな感情を増やす努力をすること。**です。

特に、趣味に没頭し、フロー状態やゾーン状態を経験することで、脳を活性化し、創造性を高め、メンタルヘルスを向上させることができます。

ぜひ、今日から樺沢メソッドを実践し、健やかなメンタルを手に入れてください。そして、あなたの「ポジティブ」を再定義し、より充実した人生を送ってください。

樺沢紫苑先生の動画:さらに深く知りたい方へ

この記事で紹介した内容は、樺沢紫苑先生のYouTubeチャンネルでさらに詳しく解説されています。5530本もの動画がアップロードされているため、あなたの知りたいテーマを簡単に見つけることができます。ぜひ、チャンネル登録をして、毎日更新される動画をチェックしてみてください。

樺沢紫苑先生のYouTubeチャンネルはこちら! (URLをここに挿入)

全動画リストはこちら!(PDFファイル) (URLをここに挿入)