IZ*ONE出身メンバーによるIZNAデビューアルバムレビュー:期待と落胆、そして意外な魅力

IZ*ONE出身メンバーによるIZNAデビューアルバムレビュー:期待と落胆、そして意外な魅力

IZ*ONE出身メンバーによるIZNAデビューアルバムレビュー:期待と落胆、そして意外な魅力

IZ*ONE出身メンバーによるガールズグループ、IZNAのデビューミニアルバムをレビューします! 長年このグループを待ち望んでいた私にとって、このアルバムは喜びと同時に複雑な感情を呼び起こすものとなりました。 本記事では、各トラックの詳細な分析に加え、私の予想と現実のギャップ、そしてIZNAの今後の可能性について掘り下げて考察していきます。準備はよろしいですか?さあ、始めましょう!

期待と不安:Teddy Parkサウンドへの懸念

私はIZ*ONEの生存番組「アイランド2」からIZNAの結成をずっと注目していました。 番組内で、Teddy Park氏による音楽プロデュースが大きく謳われていたことから、私は当初、大きな期待と同時に強い不安を抱いていました。 なぜなら、Teddy Park氏の音楽は、いくつか例外はあるものの、私の好みとは必ずしも一致しないからです。 素晴らしい音楽を作る一方で、独特のスタイルが繰り返し使用されるため、新鮮味に欠ける部分も否めません。

IZNAのメンバー構成には比較的満足していましたが、デビューアルバムがTeddy Parkサウンドに固執するのではないかと、日に日に不安が募っていきました。 果たして、私の予想は外れるのでしょうか?

デビューアルバム「IZNA」:予想通りの結果と意外な感想

結論から言うと、IZNAのデビューアルバムは私の予想通りでした。 Teddy Parkサウンドの色濃く反映され、正直なところ、期待外れと言わざるを得ません。 一度Teddy Park氏の曲を聞けば、他の曲もだいたい想像がつく、というほど、独特なスタイルが貫かれています。

しかし、ここで意外な展開が! 私はこのアルバムを気に入ってしまっているのです。 これが一番もどかしいところです。 なぜ気に入っているのか、自分でもよく分かりません。 この複雑な感情を解き明かすべく、各トラックを一つずつ分析していきましょう。

トラックごとの詳細分析

1. タイトル曲「IZNA」:期待を裏切った残念な結果

まず、自己紹介的な意味合いが強いタイトル曲「IZNA」から。 残念ながら、この曲はミニアルバムの中でも最悪のトラックだと断言できます。 K-POPコミュニティでも酷評されている理由も納得です。

客観的に見ても、技術的な側面で問題が多く、特にサビが非常に弱いです。 空虚なサビはK-POPで飽和状態であり、これ以上は必要ありません。 サビはアンチクライマックスであるだけでなく、楽曲全体のテーマとも相容れません。

この曲は、IZNAとは何か、何が特別なのかを世界に問いかける、自己主張の曲として作られているはずです。 しかし、プリコーラスで問いかける「Who is that girl?」という問いに、サビで「It’s me, IZNA」と答える構成は、メッセージ性が弱く、薄っぺらく、ありきたりに感じます。 その結果、IZNAとは何かという問いに答えるどころか、むしろ疑問を深めてしまうのです。

この曲の唯一の救いは、最初のバース、プリコーラス、ブリッジです。 特に、Jeon YuJinの素晴らしい歌声で始まる導入部は、聴く者の注意を一瞬で引きつけます。 しかし、残りの部分は、この魅力的な始まりに全く見合うものではなく、非常に残念です。

2番目のラップパートは、一般的なK-POPのラップパートと遜色なく、まあまあといった感じでした。 正直、必要だったのかどうか疑問ですが…。 また、Sarangがラップパートを担当していることに驚きました。「アイランド2」ではオールラウンダーとして描かれていましたが、私は彼女がボーカル寄りのポジションに就くと予想していたからです。 とはいえ、彼女は歌パートも担当しており、ココと共にラッパーの一人として参加したわけですね。 Jung EunChaeの歌声は、Jeon YuJinの歌声との相性が抜群で、聴き心地が良かったです。

ミュージックビデオについても触れておきましょう。K-POPのミュージックビデオは、楽曲のハイライトを際立たせる役割を果たしています。しかし、タイトル曲「IZNA」が魅力に欠けるため、ミュージックビデオもその魅力を伝えることができませんでした。 非常に平板で、期待はずれでした。 むしろ、事前に公開されたティーザーの方が、IZNAの個性を感じ取ることができると感じました。

2. 「Time Bomb」と「I Will Always Love You」:ノスタルジーとBlackPinkの影

次に「Time Bomb」です。 この曲はタイトル曲に比べてはるかに優れており、「アイランド2」で披露された「I Will Always Love You」を美しく彷彿とさせます。 この曲は、ミニアルバムに収録されている「I Will Always Love You」のリレコーディングバージョンです。 私にとってこの曲は特別な思い入れがあり、そのリレコーディングバージョンが収録されていたことは大きな喜びでした。

「Time Bomb」と「I Will Always Love You」は、どちらも素晴らしいノスタルジックな雰囲気を醸し出しており、古臭く感じることなく、過去の楽曲の良さを引き継いでいます。 これは、IZNAがTeddy Parkサウンドに固執するとしても、目指すべき方向性の一つを示していると言えるでしょう。

この2曲について、BlackPinkの楽曲との類似性を感じました。特に、BlackPinkが初期に発表し、徐々にフェードアウトしていった、感傷的な楽曲群(Forever Young、As If It’s Your Last、Lovesick Girlsなど) を彷彿とさせます。 ただし、これはIZNAがBlackPinkをコピーしているとか、剽窃しているという意味ではありません。 両グループのプロデューサーがほぼ同一であることを考えれば、当然の帰結と言えるでしょう。

3. 「Fake It」:安全すぎる楽曲

ミニアルバムから少し外れますが、「Fake It」について。この曲はタイトル曲ほどひどくはありませんが、一方で、特筆すべき魅力もありません。 「Time Bomb」や「I Will Always Love You」と同じくノスタルジックな雰囲気ですが、あまりにも安全すぎる楽曲です。 良い面も悪い面も目立たず、好きでも嫌いでもなく、中途半端な印象です。

4. 「Drip」:エネルギーに満ちたが…

最後に「Drip」です。 この曲は、アルバムの中では異色の存在で、エネルギーに満ちた、ポジティブな楽曲です。 ただし、英語のスラングを多用している点が気になります。 K-POPで口語表現を使うこと自体は問題ありませんが、サビなどを通して繰り返し使われると、すぐに古臭く感じてしまう可能性があります。 「The Reason」 (Taemin) や「Savage」(aespa) などがその例です。 「Savage」も、最初は冬パートのイントロにちょっと引いてましたが、今では笑える思い出です。

結論:慎重な期待と今後の展望

全体として、IZNAのデビューミニアルバムは私の予想通りであり、同時に意外な部分もありました。 このアルバムは、私が好まない音楽の特徴を多く含んでいますが、なぜか気に入ってしまっているのです。 もしかしたら、アルバムに「アイランド2」で最悪の曲と私が評価した曲が収録されていなかったからかもしれません。 あるいは、IZNAのコンテンツにどっぷり浸かりすぎた結果、好きになったのかもしれません。 正直、理由はよくわかりません。

今後のIZNAの活動については、慎重に期待したいと思います。 今回のアルバムは成功しましたが、同じようなアルバムを何度も聞かされるのは耐えられないです。 そのため、今後の音楽の方向性は非常に重要です。 特に、「Lovesick Girls」の「アイランド2」でのパフォーマンスはひどかったため、Teddy Parkサウンドに頼りすぎることだけは避けなければなりません。

もしIZNAが、ノスタルジーをうまく活かしつつ、古臭いポップミュージックの陳腐な表現に陥ることなく、独自の音楽性を築き上げることができれば、センチメンタルポップシーンで独自の地位を築ける可能性を秘めていると思います。 しかし、それは非常に難しい挑戦であり、彼らがその期待に応えられるかどうかは、今後の活動次第です。

まとめ:IZNAという挑戦

IZNAのデビューアルバムは、予想通りでありつつも、予想外の反応を引き起こした、非常に興味深い作品でした。 その魅力は、個性的なメンバーの才能と、ノスタルジックな雰囲気のバランスにあります。 しかし、今後の成功のためには、Teddy Parkサウンドへの過剰な依存を避け、独自性を追求することが必要不可欠です。 彼らの今後の音楽活動に、慎重ながらも大きな期待を寄せています。