HYBEのガールズグループ呪縛:2024年版 〜LESSERAFIM、NewJeans、ILY:1の苦悩とHYBEの闇〜
- 2024-12-31
HYBEのガールズグループ呪縛:2024年版 〜LESSERAFIM、NewJeans、ILY:1の苦悩とHYBEの闇〜
K-POP界を席巻するHYBEエンターテインメント。その華やかな成功の裏で、近年、所属するガールズグループが次々と困難に直面しているという噂があります。 本記事では、2024年現在、LESSERAFIM、NewJeans、ILY:1という3つのグループを取り上げ、その背景にあるHYBEの「ガールズグループ呪縛」の真相に迫ります。
呪縛の始まり:LESSERAFIMの苦悩
HYBEは、長らくガールズグループのデビューに消極的でした。しかし、デビューした少数のガールズグループは、K-POPの歴史に残るスキャンダルに巻き込まれるという皮肉な事態に陥っています。 2022年のLESSERAFIMとNewJeansのデビューは、その始まりでした。
LESSERAFIMは、GFRIENDファンからの反発やメンバーの法的紛争など、デビュー当初から数々の困難に直面しました。しかし、ANTIFRAGILE
、UNFORGIVEN
、Perfect Night
といったヒット曲を連発し、順調に見えたのも束の間。2024年、新たなスキャンダルが勃発し、その人気は急降下。 「最も嫌われたグループ」 とまで言われる事態に陥っています。
2024年の炎上:原因と背景
LESSERAFIMの2024年の炎上は、いくつかの出来事が複雑に絡み合った結果です。
- アルバム『UNFORGIVEN』のプロモーションにおける宗教的イメージの使用: キリスト教徒やカトリック教徒のファンを不快にさせました。
- メンバーYunjinのスターバックスカップ問題: 国際的なファンから、イスラエル・パレスチナ紛争へのプロイスラエル的な態度だと解釈されました。
- メンバーEunchaeのライブ配信での韓国人学生への揶揄疑惑: 韓国国内で大きな批判を招きました。
しかし、決定打となったのは、コーチェラでのパフォーマンスの出来の悪さでした。 歌唱力の不足が指摘され、ネチズンによる嘲笑が殺到。グループは、全てのSNSのコメント欄を閉鎖せざるを得ない状況に陥りました。
このバッシングの規模は異例であり、単なる歌唱力の問題だけでは片付けられない深層があります。多くの韓国人が、国際的な舞台での不振を、韓国エンターテインメント産業全体の体面に関わる問題と捉えたのです。国民的プライドが傷つけられたと感じる人が多かったと考えられます。
加えて、それまでの数々のスキャンダルが積み重なり、様々な層のファンを敵に回してきたことも、この大炎上を招いた一因でしょう。宗教団体、プロパレスチナ派、学生など、様々な立場の人々が、コーチェラでのパフォーマンスをきっかけに、LESSERAFIMへの不満を爆発させたと考えられます。
HYBEの対応と批判
HYBEとSOURCE MUSICの対応も状況を悪化させました。バッシングがピークに達した時期に、高額なグッズ販売を行うという、理解に苦しむ決定を下しました。
- Tシャツ100ドル超
- シュシュ30ドル超
- ポップアップショップのジャケット800ドル!
これらはファンの怒りをさらに煽る結果となりました。さらに、メンバーの苦悩を描くドキュメンタリーシリーズを、コーチェラ騒動の直後に公開したことも、逆効果となりました。 特に、歌唱力について最も批判を受けていたSakuraが、ボイトレで涙する場面は、同情ではなく**「同情商法」** と捉えられ、炎上をさらに拡大させました。
呪縛の連鎖:NewJeansの危機
一方、2022年にデビューし、Ditto
やSuper Shy
といったヒット曲で第5世代のトップグループとして君臨していたNewJeansも、HYBEとの内部紛争に巻き込まれています。
ADORとHYBEの対立:Min Heejinの解任
その原因は、NewJeansのクリエイティブディレクターであり、ADORのCEOを務めていたMin Heejinの解任騒動です。HYBE本社はMin HeejinがADORの経営権を掌握しようとしていたと主張しました。
複雑な状況ですが、重要なのは、CEOとオーナーの違いです。Min HeejinはCEOとして日々の運営を担っていましたが、ADORの株の80%はHYBEが保有していました。HYBEは依然として主要株主であり、最終的な決定権を持っていました。
HYBEの主張によると、Min Heejinは外部投資家との関係を構築し、機密情報を漏洩し、不公平な採用を行なうなど、会社乗っ取りを企てたとされています。Min Heejinはこれを否定し、HYBEがNewJeansの成功を妬んで陥れたと反論しています。彼女は記者会見を開き、HYBEによるNewJeansへの妨害工作を告発しました。
この紛争は、リークされたテキストメッセージや、魔女狩り を連想させる告発など、非常に泥沼化しています。この騒動は、ファン同士の争いや業界関係者の思惑が入り混じり、大規模な社会問題に発展しました。
NewJeansの反撃とUltimatum
NewJeansのメンバーたちは、Min Heejinへの忠誠心を示し、当初は控えめな支援を行なっていましたが、Min Heejinの解任以降は、より積極的な行動に出始めました。
2024年9月11日、メンバーたちは、マネジメントの意向を無視して、ライブ配信を実施。その中で、HYBEに対し、Min HeejinのCEO復職を要求する最終通告 を突きつけました。
このライブ配信で強調されたのは、Min HeejinがNewJeansのアイデンティティに不可欠な存在であるということです。彼女がグループの音楽制作だけでなく、世界観の構築にまで深く関わっていたと説明しています。
NewJeansの未来:キャリア自殺の可能性?
NewJeansの行動は、業界で大きな波紋を広げました。多くのファンは、メンバーたちが信念を貫いていると評価していますが、Min Heejinの不正行為が事実であれば、HYBEの対応は当然と考えるファンもいます。
しかし、大手企業であるHYBEが、新人グループの要求を受け入れる可能性は極めて低いと言えるでしょう。この行動は、NewJeansのキャリアを危険にさらす**「キャリア自殺」** に等しいと指摘する声もあります。
その後、HYBEはMin HeejinをCEO職から解任しましたが、NewJeansのクリエイティブディレクターとして彼女を残す妥協案を示しました。しかし、NewJeansがこれをどのように受け止めるかはまだ不明であり、今後の展開に注目が集まっています。この騒動でNewJeansの活動は完全に停止状態に陥り、ファンミーティングの中止、アルバム発売の延期など、深刻な影響が出ています。
呪縛の犠牲者:ILY:1の苦境
2024年3月にデビューしたILY:1は、デビュー前からHYBEの「呪縛」の影響を受けています。デビュー前のサバイバル番組ARE YOU NEXT?
で、多くの視聴者の支持を得ていたChanelやJieunが、不公平な審査によって脱落させられたと批判されています。一方で、経験の浅いWonyoungが1位に選ばれ、デビューメンバーとなりました。
番組の運営方法に疑問を持つ声が多く上がっており、HYBEとBELIFT LABの恣意的な選抜が、グループへの批判を招く大きな原因となっています。デビュー後も、Wonyoungの経験不足やメンバーの歌唱力について、批判が相次いでいます。
ILY:1とNewJeansの類似性と論争
さらに、ILY:1はNewJeansとコンセプトが酷似しているため、批判を浴びています。当初、両グループの協働が噂されましたが、実際には、Min HeejinがILY:1のコンセプトをNewJeansの剽窃だと非難しているという事実が明らかになりました。
HYBE内部の確執:三つ巴の争い
Min Heejinの記者会見で明らかになったのは、HYBE内部のガールズグループ間の激しい競争と、その陰にある、プロデューサーBang Si-hyukの意向です。
当初、Min HeejinはSOURCE MUSICでNewJeansをデビューさせる予定でしたが、Bang Si-hyukがMin Heejinのビジョンに賛同せず、ADORという新たなレーベル設立を命じたとされています。
Bang Si-hyukは、当時トレンドだった「ガールクラッシュ」コンセプトに沿ったグループを作りたかったと推測されます。Sakura、Chaewon、Yunjinなどを中心としたLESSERAFIMを優先的に育成し、NewJeansは後回しになったというわけです。
Min Heejinは、NewJeansのデビューを確保するために、ADORを設立したと主張しています。NewJeansは、HYBEからのサポートが少なく、LESSERAFIMの影に隠れるかたちでのデビューを余儀なくされました。
そして、ILY:1へ繋がる…
NewJeansが成功を収めた後、Bang Si-hyukはNewJeansのコンセプトを真似たILY:1をデビューさせようとした、とMin Heejinは主張しています。ILY:1のデビュー費用は、NewJeansの約10倍にも達したとのことです。
HYBEの未来:呪縛は続くのか?
HYBEは、これらの問題に対して、表面上は否定的な態度を取っていますが、NewJeansのメンバーによる公然たる抗議や、HYBE内での派閥争いの存在は、問題の深刻さを物語っています。 特に、NewJeansと他のHYBEグループの交流が極端に少ないことや、匿名の社員によるネガティブな発言などが、彼らの孤立を示唆しています。
HYBEの多レーベル戦略は、成功の裏で、内部の不協和音を生み出し、アーティスト育成の質の低下にも繋がっている可能性があります。 急激な拡大による体制の不備、そして個々のアーティストの育成よりも、企業利益を優先する姿勢が、これらの問題の根本原因ではないかと指摘されています。
HYBEのガールズグループ「呪縛」は、もはや単なる噂ではなく、深刻な内部問題として認識されるべきです。 今後のHYBEの対応と、各グループの未来に注目していく必要があります。
まとめ:K-POP業界の課題
HYBEの事例は、K-POP業界が抱える、多様な問題を浮き彫りにしています。 多レーベル戦略による管理の難しさ、企業利益とアーティストの幸福のバランス、そして、透明性の欠如などが、多くの課題として挙げられます。
本記事で取り上げたグループの未来は依然として不透明です。 しかし、これらの事件は、K-POP業界における健全な発展のためには、企業の倫理的な経営姿勢と、アーティストへの真摯なサポートが不可欠であることを改めて示しています。 今後のK-POP業界の動向に、注目が必要です。