驚異の急成長！海外で絶大な人気を誇るMinecraft YouTuber「Dream」の成功物語

驚異の急成長！海外で絶大な人気を誇るMinecraft YouTuber「Dream」の成功物語

はじめに：世界を席巻するMinecraftとDreamの登場

Minecraftは世界で最も売れたゲームの一つであり、YouTubeには数えきれないほどのプレイ動画や実況動画が投稿されています。2021年12月には、YouTubeにおけるMinecraft関連動画の再生回数がなんと1兆回を突破するなど、その人気は凄まじいものがあります。

日本においてもMinecraftは人気ゲームですが、海外での人気は日本とは比べ物にならないほどです。海外のMinecraftプレイヤー数は日本の数十倍にのぼり、何百万、何千万人の登録者を抱える有名実況者も多く存在します。

しかし、そんなMinecraftブームにも陰りが見え始めていました。長い歴史を持つゲームゆえに、他のゲームの台頭や単に飽きてしまうといった理由から、ブームが衰える一面も見られました。

そんな中、あるYouTuberの登場により、Minecraftというコンテンツに再び凄まじい一大ブームがもたらされることになります。その人物こそが、Dreamです。

Dream：驚異的な登録者数と少ない動画数

2019年に活動を開始したDreamは、わずか3年で登録者数をなんと2900万人を突破しました。その間投稿された動画数は、わずか100本ほどという驚異的な少なさです。

彼の生み出した作品は、海外でMinecraftというコンテンツを根本から変えてしまうほどのものとなりました。一体、彼はどのような方法でこれほどの成功を収めたのでしょうか？この記事では、Dreamのチャンネルの進化とともに、その軌跡を詳しく解説していきます。

Dreamの成功要因：プロのMinecraftプレイヤーとしてのスキルと戦略

Dreamは海外ではものすごい人気のあるYouTuberですが、日本では知名度が低いのが現状です。彼は海外で大人気なMinecraft実況者です。彼の動画は、友達と戦いながらサバイバルをしてみたり、MODを入れて遊んでみたりと一見普通の動画が大半を占めています。

しかし、Dreamはただのマインクラフト実況者ではありません。彼を一言で表すならプロのマインクラフターでしょう。

「MOD入りMinecraft実況」と紹介しましたが、実はそのMODはDream自身がプログラミングしたものなのです。オリジナルのMODを自作し、それを実況プレイしている点が他の実況者と大きく異なるところです。

そして、Dreamの最大の特長は、Minecraftがものすごく上手いことです。なんと、彼はMinecraftスピードランの世界記録保持者でもありました。

スピードランとは、エンダードラゴンを討伐するまでのタイムを競う競技です。世界記録を出すためには、卓越したプレイスキルが不可欠です。彼の記録は既に破られていますが、多くの知識と技術を持ったプレイヤーであることは間違いありません。

Minecraftマンハント：伝説的なシリーズの誕生と急成長

Dreamは自身のMinecraftスキルを存分に生かした企画を発案します。それがMinecraftマンハントです。

ハンターたちから逃げながら、エンダードラゴン討伐を目指すという企画です。一見シンプルそうに見えますが、映画並みのクオリティで超大ヒット。スピードランで培った技術を元に、神業を連発しながら追跡をかわし、エンダードラゴン討伐まで成し遂げます。

このシリーズ開始後、チャンネル登録者は急激に伸び、1年で登録者が2000万人増加しました。Minecraft実況動画だけで、これほどの成功を収めたDream。彼はどのようにチャンネルを成長させていったのでしょうか。

チャンネルの急成長の影には、Dreamの類まれな発想力と構成力、そして努力がありました。

チャンネル成長の軌跡：地道な努力と戦略的な発信

Dreamは2019年に本格的な活動をスタートしましたが、実はチャンネル自体は2014年の時点で既に作成されていました。そして、その頃からDreamはMinecraftの実況活動を続けていました。

しかし、内容はマルチサーバーでミニゲームをプレイしたり、PvPをしたりといったもので、現在の再生数の伸びは見られず、チャンネル登録者は1000人程度だったことが記録されています。

2018年頃まで活動を続けた後、Dreamはチャンネルの成長に限界を感じたのか、動画投稿を1年間休止してしまいます。

活動休止中、DreamはMinecraftのマルチプレイを続け、サーバーのプログラミングに興味を持ち始め、独学で勉強を始めました。

海外のマルチサーバー「ManchMC」でデベロッパーを務めるようになり、サーバーの技術担当としてプラグイン等の作成を担うプログラマーとして経験を積みます。このサーバーでの活動を通して、DreamはMinecraftのプログラミングについてかなり深い知識を習得しました。

Minecraftのプログラマーとしての経験は、後のYouTubeでの成功に深く関わってくることになります。

1年ぶりの活動再開と最初の成功：Reddit戦略

1年の活動休止の後、Dreamは活動を再開します。この時彼は、ある野望を抱いていました。

当時のことについて、彼はTwitterでこう綴っています。

活動を開始するにあたり、自分はこれから絶対超有名人になるぞって妹に言ったんだ。友達にも1年以内に登録者30万人はいくぞって言った。その時の登録者は1000人だったけど。

なぜ妹に決意表明したのかは不明ですが、DreamはYouTubeで成功するという強い意志のもと、計画を練っていたのです。また、彼はYouTubeについての研究も行っていました。

彼は次のように語っています。

I probably read at least 200 books worth of information on YouTube and its algorithm and social media, including Twitter and everything else. I just wanted to understand how things worked, why they worked that way, what type of videos I should post, those type of things.

YouTubeがどのような仕組みで機能しているのか、どうすれば動画が伸びるのかなどについて研究し、それを自ら実践しようとしたのです。活動を始めなくてもYouTubeで成功することを本気で目指していたわけです。

Reddit活用と最初のブレイクスルー

活動再開後、Dreamは最初、いくつかのMinecraftネタ動画を投稿しましたが、ほとんどは削除されています。現在でも閲覧できるのは「イライラするMinecraft」という動画です。

内容は異常なプレイでサバイバルをするというもので、見ていると本当にイライラしてしまうような面白い動画で、現在では1700万再生されています。

しかし、当初登録者1000人のDream、動画投稿直後の再生回数の伸びはそれほどではありませんでした。

再生回数を伸ばすため、DreamはRedditに動画を共有しました。Redditは日本の5ちゃんねるのような掲示板サイトです。不特定多数と情報を共有できるという性質から、海外では巨大な掲示板サイトとなっています。

ここでDreamはスレッドを立て、自身でアップした動画を共有します。すると、瞬く間に拡散され、再生数が急上昇。実は、Minecraftのネタ系動画が当時ネットで流行っており、Dreamはその流れに乗ったのです。

ただ乗っかっただけでなく、動画は非常に完成度が高く、面白いものだったため、Reddit上では9万いいね以上を獲得。登録者は1万人、2万人とどんどん増加していき、チャンネルの初動としては申し分ない伸びを見せました。

流行に乗るという戦略で、一気にチャンネルを大波に乗せたのです。

世界的YouTuberとのコラボと、新たな挑戦：Seed探しとマンハント

チャンネルを着実に成長させたDream。次のコンテンツも非常に重要でした。

彼が次に目をつけたのは、世界で最も有名なYouTuber、MrBeastでした。

MrBeastは当時Minecraftのサバイバル実況をしていました。彼のMinecraft実況は大人気で、ものすごい数のファンがMrBeastのMinecraftシリーズを視聴していました。

シリーズが進んでいくにつれ、多くのファンから「MrBeastがプレイするワールドのSeed値を教えてくれ」という声が上がるようになりました。しかしMrBeastは一向にSeed値を公開しようとはしませんでした。

Dreamはこの点に着目しました。もしもMrBeastのSeed値を自分が発見したら？

Dreamはなんと、約1800京通りもあるSeed値の中から、MrBeastのプレイするワールドのSeed値を特定しようと試みたのです。

Seed値の特定は非常に難しい一方、方法は確立されていました。村やピラミッドなどの構造物について、その正確な座標と構造が分かれば、逆算プログラムを使い、その条件に合致するSeed値を割り出すことが可能なのです。

しかし、この計画は想像以上に困難を極めました。主な理由は圧倒的な情報不足です。構造物の正確な座標が必要だったのですが、シリーズでMrBeastが座標画面を開いた回数はたったの3回。Seed値特定のためには情報が少なすぎ、当初の予想では特定に何百年もかかる計算でした。

しかし、Dreamは諦めません。Seed値特定のためのプロジェクトチームを立ち上げ、ネットで有志を集め、活動をスタートしました。

MrBeastが座標画面を開いた位置から動画を逆回しし、村の正確な座標を計算。また、動画の情報をもとに周囲の外観を完璧に再現し、Seed値逆算プログラムにかけます。

さらに、有志の1人がブロックのテクスチャの向きとその配置から巧みに座標を割り出す方法を発見し、ピラミッドの座標を特定。仲間の協力により調査は進んでいきます。

Seed値特定の成功とマンハントシリーズの爆発的ヒット

そしてついに、Seed値を割り出すことに成功します。プロジェクト開始からかかった期間は、わずか5日間でした。

MrBeastのワールドSeed値を特定したというDreamの動画は瞬く間に拡散され、多くの注目を集めました。動画は20万、30万再生され、チャンネル登録者は一気に100万人を突破。これは活動開始からわずか1ヶ月での出来事でした。

この企画の成功により、Dreamはチャンネルが軌道に乗ったことを確信します。

さらなる挑戦：Minecraftスピードラン世界記録企画とマンハントシリーズの進化

ここからDreamは実況動画に重点を置くようになります。始まったのがMinecraftチャレンジシリーズです。

Dreamが自作したMODを友達と一緒にプレイするというもの。マグマの雨が降ってきたり、竜巻が襲ってきたり、時間とともに移動速度が上がっていったりと、シンプルなながらに面白い企画がたくさん作られました。

そして登録者はどんどん増加していき、なんと半年で一気に100万人を突破してしまいます。

1年以内に30万人を突破するというDreamの目標は、それを大幅に超える形で達成されてしまいます。

ここまでくると、もはや大成功と言える状況でしたが、Dreamはさらなる成長を目論み、新しい企画を開始します。それがMinecraftスピードラン世界記録企画です。

驚異的なスピードラン記録達成とマンハントシリーズの進化

MrBeastのSeed値特定企画により、自らワールドを作り上げていくことの重要性を理解していたDream。世界記録達成という見出しは必ず注目を集めると確信がありました。

2020年3月、世界記録を破るための猛特訓が始まります。タイムアタックに必要な知識やプレイ技術の習得、実践練習などを毎日行いました。そして、挑戦開始からわずか2週間後、Dreamは世界記録を達成してしまいます。

Dreamはその後、2つのバージョンに渡って世界記録を達成し、視聴者は大盛り上がり。狙い通り多くの注目を集めることとなりました。DreamのMinecraftプロとしての評価はこの頃から確立されていきます。

活動開始から8ヶ月、この時点で登録者は既に200万人を超えていました。

史上類まれな急成長：マンハントシリーズとDreamの未来

しかしこの時、視聴者は知るよしもありませんでした。疾風迅雷、歴史的ともいえる凄まじい急成長が後に控えていることを。

2020年4月、チャンネルの運命を大きく変えることになる企画が始まります。

今まで上げた動画の一つに、友達に追いかけられながらDreamがスピードランをするという動画がありました。Dreamはこの企画に着目します。単純に、追いかけられる数が増えれば面白い内容になるのではないかと。

そして始まったのがMinecraftマンハントシリーズです。

内容はシンプルで、複数のハンターから逃げながらエンダードラゴン討伐までのスピードランを行うというもの。エンダードラゴンを倒せたらDreamの勝ち、その前にDreamが死んだらハンターの勝ちです。ハンター側は複数かつDreamの位置を示すコンパスを持っており、いつでもDreamの場所を把握できます。

そして、Dreamがもし死んでしまったら、ハンター側に賞金を支払わなければいけません。これにより、ハンターたちは本気でDreamを殺そうとしてきますし、Dreamは賞金を払いたくないので必死になって逃げようとします。

これはDreamが企画を面白くするため自身で課したルールでした。これまでの楽しい実況動画とはうって変わって、ハンターvsDreamという真剣勝負の真面目な企画となりました。

そしてこの企画は、Dreamの予想をはるかに超えた評価を受けることになります。このシリーズの面白さは、今までDreamが上げたどのコンテンツよりも凄まじいものでした。

スピードラン世界記録企画を通して、Minecraftの腕前は既に異次元のレベルに到達していたDream。この企画では彼のプレイイングスキルが存分に発揮されることとなります。

ハンターたちの追跡を奇跡とも呼べるような神プレイでかわしたり、食料ゼロ、満腹度ゼロ、体力1の状態でも何十分も逃げ回ったりと、アクション映画並みの手に汗握る展開に視聴者はとりこになってしまいます。

結論：Dreamの驚異的な成功と今後の活躍への期待

登録者の伸びは想像を絶するものになります。シリーズ開始後、200万人だった登録者は、4ヶ月後の2020年9月には1000万人に。シリーズが進んでいくにつれ、登録者は伸び続け、その半年後、2021年3月に2000万人を突破。そして2022年4月、登録者は2900万人まで増えています。

これほどの急成長にも関わらず、チャンネルの伸びは衰えを見せず、現在も登録者は増え続けています。

Dreamの作ったコンテンツは、海外でMinecraftの扱い方を変えてしまいました。動画はMinecraftファンの間で大人気となり、当時のMinecraftブームに再び活気を与えました。

多くのYouTuberが彼の企画を真似た動画を投稿し、海外Minecraft界隈はDream一色になってしまいます。彗星のごとく現れ、一気にその名を轟かせたDream。そのチャンネルの進化は止まることなく、現在も続いています。

今後の彼の活躍から目が離せませんね。

Dreamについて：若き天才と謎に包まれた素顔

ここまで、Dreamとは何者か、そのチャンネルの奇跡を解説してきました。全くの無名からわずか3年で登録者を2900万人にまで築き上げたDream。この急成長の主因は、まぎれもなく彼自身の才能と言えるでしょう。

最後に、彼の素性について少し触れたいと思います。Dreamは1999年8月12日生まれで、現在22歳のアメリカ人です。若き天才というわけですね。

そして、Dreamは顔出しをしていないことで有名な実況者です。残念。しかし、外見はたびたび公表しており、身長は189cmでかなりの高身長。リアルにイケメンではないかと噂されています。

また、なんとアーティストとコラボして歌をリリースしたりもしています。彼の才能はもはや留まる所を知りません。Dreamの今後の活躍に期待ですね。

また、この記事で少しでもDreamに興味を持ってもらえたなら、ぜひ実際に彼のチャンネルを覗いてみてください。全動画英語ですが、マンハントシリーズは見て後悔しない神シリーズですので、とてもおすすめです。Dreamのチャンネルとマンハントシリーズの再生リストは概要欄から。

それではご視聴ありがとうございました。ぜひチャンネル登録の方もよろしくお願いします。また次の動画でお会いしましょう。Peace!