AWS Lambda入門から中級者向けガイド:7つのステップでLambdaマスターへ
- 2024-12-05
AWS Lambda入門から中級者向けガイド:7つのステップでLambdaマスターへ
この記事では、AWS Lambdaの基本から中級レベルの概念まで、7つのステップで分かりやすく解説します。AWS Lambdaを始めたばかりの方から、より高度な知識を習得したい方まで、役立つ情報を提供します。 豊富な図解とコード例を交えながら、実践的なスキルを身につけることができるでしょう。
1. AWS Lambdaとは何か?
AWS Lambdaは、コードを実行するためのサーバーレスコンピューティングサービスです。コードをアップロードするだけで、AWSが自動的に必要なリソースを管理し、スケーリングを行います。 あなたはコードを書くことに集中でき、サーバーの管理といった煩雑な作業から解放されます。
Lambdaは、コードを関数として実行します。この関数は、イベントによってトリガーされます。例えば、ファイルのアップロード、データベースの更新、HTTPリクエストなどです。 イベントが発生すると、Lambdaは自動的にコードを実行し、結果を返します。
図のように、Lambdaはコードをインプットとして受け取り、実行し、アウトプットを生成します。 このコードは、Python、Java、Node.js、Goなど、様々なプログラミング言語で記述できます。
2. AWS Lambda関数の作成方法
AWS Lambda関数の作成は、AWSマネジメントコンソールから簡単に実行できます。
- AWSマネジメントコンソールにアクセスし、「Lambda」を検索します。
- 「関数の作成」をクリックします。
- 「一から作成」を選択します。
- 関数名(例:
demo_lambda_function
)を入力します。 - ランタイム(Pythonなど)を選択します。
- アーキテクチャ(x86_64など)を選択します。
- 必要な設定(権限など)を行います。
- 「関数を作成」をクリックします。
これで、基本的なLambda関数が作成されます。 コードエディターが表示され、Pythonコードなどを記述できます。
3. ZIPコードファイルからのLambda関数の作成
AWSマネジメントコンソールのGUIで作成するだけでなく、ローカルマシンで作成したコードをZIPファイルとしてアップロードしてLambda関数を構築することも可能です。
手順:
- ローカルマシンでLambda関数のコードを作成します。
- 必要なライブラリをインストールします。
pip3 install -r requirements.txt
コマンドを使用します。 - コードと
requirements.txt
(必要なライブラリをリストアップしたファイル)をZIPファイルに圧縮します。 - AWSマネジメントコンソールで、作成済みのLambda関数を選択します。
- 「コード」タブを開き、「ZIPファイルのアップロード」を選択して、作成したZIPファイルをアップロードします。
- 「デプロイ」をクリックします。
4. S3バケットからのLambda関数のデプロイ
ローカル環境で作成したZIPファイルを、S3バケットにアップロードし、そこからLambda関数をデプロイする方法もあります。
手順:
- S3コンソールにアクセスし、Lambdaのコードを格納するバケットにZIPファイルをアップロードします。
- AWS Lambdaコンソールで、Lambda関数の「コード」タブを開きます。
- 「Amazon S3からのアップロード」を選択します。
- S3バケット内のZIPファイルのURIを入力します。
- 「保存」をクリックします。
5. Lambda関数のURL有効化と認証
Lambda関数にURLを設定することで、HTTPリクエストを介してLambda関数を呼び出すことができます。 セキュリティを確保するため、認証方法を設定できます。
- AWS Lambdaコンソールで、Lambda関数を選択します。
- 「設定」タブの「関数URL」を選択します。
- 「関数URLの作成」をクリックします。
- 認証タイプを選択します。
- None: パブリックアクセスが可能なURLが作成されます。
- AWS_IAM: AWS IAM認証が必要なURLが作成されます。
Noneを選択した場合、生成されたURLをブラウザで開くとLambda関数が実行されます。
AWS_IAMを選択した場合、アクセスにはAWS認証情報が必要です。 Postmanなどのツールを使用して、アクセスキーとシークレットキーを指定してLambda関数を呼び出します。
6. 環境変数の設定と使用
Lambda関数内で環境変数を使用することで、コードの柔軟性を高め、設定値の変更を容易に行うことができます。
- AWS Lambdaコンソールで、Lambda関数を選択します。
- 「設定」タブの「環境変数」を選択します。
- 「追加」をクリックして、環境変数名と値を設定します。 例えば、
MY_VARIABLE
という名前の変数にtest_value_from_env
という値を設定します。 - 「保存」をクリックします。
- Lambda関数のコード内で、
os.environ['MY_VARIABLE']
のようにして環境変数の値を取得し使用します。 Pythonの場合はos
ライブラリをインポートする必要があります。
7. Lambdaレイヤーの作成と利用
Lambdaレイヤーを使用することで、複数のLambda関数で共通のライブラリを再利用できます。これにより、コードの重複を削減し、保守性を向上させることができます。
レイヤーの作成手順:
- ローカルマシンで、Pythonライブラリを格納するディレクトリ構造を作成します。
python/
python/lib/
python/python3.12/
python/python3.12/site-packages/
python/python3.12/site-packages/my_module/
python/python3.12/site-packages/my_module/__init__.py
python/python3.12/site-packages/my_module/my_function.py
my_function.py
に、共有したい関数を記述します。 例:
def function_from_my_lambda_layer():
return "Hello from my lambda layer function!"
python/
ディレクトリをZIPファイル(例:python.zip
)に圧縮します。- AWS Lambdaコンソールで、「レイヤー」を選択し、「レイヤーの作成」をクリックします。
- レイヤー名(例:
my_custom_layer
)、説明、ZIPファイルをアップロードし、「作成」をクリックします。
Lambda関数へのレイヤーの追加手順:
- Lambda関数を選択します。
- 「設定」タブの「レイヤー」を選択します。
- 「レイヤーの追加」をクリックします。
- 作成したカスタムレイヤーを選択します。
- Lambda関数のコードでレイヤー内の関数をインポートして使用します。 例:
from my_module.my_function import function_from_my_lambda_layer
def lambda_handler(event, context):
result = function_from_my_lambda_layer()
return {
'statusCode': 200,
'body': result
}
- 「デプロイ」をクリックします。
まとめ
この記事では、AWS Lambdaの基本的な使用方法から、環境変数やレイヤーを使った高度なテクニックまでを解説しました。 これらの知識を活かし、より効率的で保守性の高いサーバーレスアプリケーションを開発してください。 さらに高度なトピックについては、今後の記事や私のYouTubeチャンネルをご確認ください。
キーワード: AWS Lambda, サーバーレス, Python, 関数, 環境変数, レイヤー, S3, IAM認証, 関数URL
このガイドが、あなたのAWS Lambdaの学習に役立つことを願っています。 ご不明な点等ございましたら、コメント欄にご質問ください。 バイバイ!