YouTuberが立ち上げたけどダサすぎた!5つのアパレルブランド徹底解説

YouTuberが立ち上げたけどダサすぎた!5つのアパレルブランド徹底解説

YouTuberが立ち上げたけどダサすぎた!5つのアパレルブランド徹底解説

人気YouTuberが自身のブランドを立ち上げる――そんなニュースを耳にする機会も増えました。しかし、期待が高まる一方で、そのデザインや価格設定に疑問符がつくケースも少なくありません。今回は、YouTuberが立ち上げたものの、「ダサすぎ!」と話題になったアパレルブランドを5つピックアップし、その理由を徹底的に解説します!

1. コムドットの「BIRD DOG」:青春感と高価格のギャップ

コムドットをご存知でしょうか?地元のノリを全国へ、放課後の延長をスローガンに掲げる、Z世代から絶大な人気を誇るYouTuberグループです。メンバーは、やまとさん、ゆうたさん、ゆうまさん、ひゅうがさん、あむぎりさんの5名。彼らが2021年4月に立ち上げたブランドが「BIRD DOG」です。

「おしゃれなブランド名だね!」と感じる人も多いでしょう。しかし、このブランドが「ダサい」と話題になったのです。その理由とは一体?

コムドットとZ世代

コムドットの動画は、地元感満載の“みうちネタ”が多いのが特徴。しかし、それが逆にZ世代(1997年から2010年頃までに生まれた世代、つまり14歳~27歳くらい)に受け入れられているのです。

コムドットの動画を見ることで、視聴者は地元の友達と騒いでいるような気分になれる。この「共感」が、彼らの人気の秘訣と言えるでしょう。

BIRD DOGのこだわり:インフルエンサーブランドからの脱却

では、なぜアパレルブランドを立ち上げようと思ったのでしょうか?

それは、やまとさんの「やりたいことは全部やる!」という強い意志からでした。

「やりたいことは全部やる!」 このポジティブな姿勢は、多くの人に共感を呼びます。

そして、「BIRD DOG」のこだわりは、インフルエンサーブランドというイメージを壊したいという点でした。YouTuberがブランドを立ち上げると、単なるファングッズと見なされることが多いです。しかし、コムドットは「良いものを作る」という信念を持ち、クオリティにこだわり、価格に見合う価値を提供しようとしていました。

ダサいと言われた理由:高価格なスタジャン

しかし、批判を招いたのは、数量限定で販売されたスタジャンです。その価格はなんと77,000円

スタジャン画像 (仮の画像パスです。実際の画像をここに配置してください)

デザインは、やまとさんの父親が大学サークル時代に作ったスタジャンを30年ぶりにリメイクしたもので、制作期間は4ヶ月を要しました。メンバーが揃って着るとかっこいい、という発想から生まれた、地元の仲間感を大切にした一品でした。ファンにとってはたまらないアイテムでしょう。

しかし、その価格設定には疑問の声が多く上がりました。Z世代にとって、77,000円は決して安くありません。高価格なアイテムを即完売させるブランド力はあるものの、メインターゲットの購買層を考慮した価格設定ができていなかった点が「ダサい」と評された理由と言えるでしょう。

2. スカイピースの「ALL CASUAL」:ターゲット層が狭すぎる

次に紹介するのは、スカイピースの「ALL CASUAL」です。スカイピースは、2016年7月15日に結成された男性2人組YouTuber。歌やダンスにも力を入れている、活動の幅が広いグループです。2022年7月5日に公式オンラインストアで発売開始したALL CASUALのコンセプトは「全ての人に次の日のエネルギーを」。

スカイピースと「ALL CASUAL」のコンセプト

「ALL CASUAL」は、オールジャンルを取り扱っており、カジュアルでさりげないおしゃれを楽しめるデザインが特徴です。日常使いしやすい服というコンセプトなので、手頃な価格帯で幅広い層に受け入れられそうなブランドと思えます。

しかし、このブランドもまた「ダサい」という声が多く上がりました。

ダサいと言われた理由:デザインと価格、ブランドイメージの3つの問題点

1. ブランドイメージとの乖離

「ALL CASUAL」のデザインは、スカイピースのスタッフである「ココちゃん」が主体となって手掛けています。そのため、「スカイピースのブランド?」という疑問や、スカイピース本人のセンスを期待していたファンからの不満の声が挙がりました。実際、スカイピースの2人もYouTubeや音楽活動で多忙なため、スタッフに任せる部分が多かったのも事実です。それでも、本人たちはチームとして取り組んでいることを強調しています。

2. ターゲット層の狭さ

「ALL CASUAL」のデザインは10代向けの明るいものが多く、それ以上の世代には若すぎるという意見が多くありました。例えば30代男性からは、「派手すぎて合わせづらい」といった意見が出ています。また、50代女性からは「カラフルなデザインが可愛すぎて、シンプル好きには合わない」という意見がありました。

3. 価格と品質のバランス

40代男性からは、「値段が高い割に品質に見合っていない」という厳しい意見も出ています。大きめのロゴやデザインも賛否両論で、目立ちすぎて大人には抵抗があるという30代女性の意見もありました。しかし、コーディネート次第ではおしゃれに見えると考える声もあったことから、着こなしのセンスが問われるブランドと言えるでしょう。

3. 花生の「EDEN ELLEN」:パクり疑惑と低品質

3番目に紹介するのは、花生の「EDEN ELLEN」です。花生は2014年11月にYouTube活動をスタート。当初は歌ってみた動画を投稿していましたが、次第に理系企画がメインになっていきました。東京大学の学祭で理系風に商品を注文する動画がバズり、注目を集めました。

花生とEDEN ELLENのコンセプト

2020年6月に立ち上げた「EDEN ELLEN」というブランドには、「自分の殻を破って広い宇宙に飛び出し、自分の理想の星であるエデンを探す」という壮大な意味が込められています。

ダサいと言われた理由:デザインと品質の2点

しかし、「EDEN ELLEN」も「ダサい」と批判されました。

1. インフルエンサーブランドとしてのデザイン力の低さ

「インフルエンサーブランドってデザインを本当に知らないからガチでダサい」という声が上がりました。特に、素材選びやデザインの完成度が低いという厳しい意見がありました。オーバーサイズの服はトレンドっぽいが、生地が安っぽいとか、ラフに着られるデザインを目指したもののパジャマっぽいと言われたり、シンプルすぎるデザインでインパクトが足りないという声もありました。

2. 品質の悪さ

「EDEN ELLEN」のライダーズジャケットは「作りが酷すぎる」と酷評され、「リドム、クソム、ヒドム」という酷評がネット上に溢れました。糸が出ている、縫い目が綻んでいるなど、品質面での批判が殺到しました。たった一度着ただけで縫い目が綻んだという声もあったほどです。

これらのことから、デザイン力と品質の低さが「EDEN ELLEN」のダサさを招いたと言えるでしょう。

4. 現地の「RIDOMU」:デザインパクり疑惑と品質問題

4番目は、現地の「RIDOMU」です。現地のチャンネル登録者数はなんと111万人!メンズファッション初心者向けの情報発信に力を入れています。

現地とRIDOMUのコンセプト

「RIDOMU」というブランド名は、チャールズ・チャップリンの名言「人生は我慢だ、意味じゃない」から取ったもの。人生を我慢ではなく、楽しむというメッセージが込められています。ファッションを単なる服としてではなく、自己表現のツールと考えている現地の姿勢が伺えます。

ダサいと言われた理由:デザインパクり疑惑と品質問題の2点

しかし、このブランドも「ダサい」という評価を受けました。その理由は以下の2点です。

1. デザインのパクリ疑惑

クラウドファンディングで資金を調達した際、募集ページに掲載されたデザインが、UNITED ARROWSの若者向けブランド「monkey time」のコレクション写真に酷似していたという指摘がありました。現地本人は、デザイナーに依頼せず、自分で説明用に作成した画像を掲載してしまったと釈明していましたが、「パクリ」という批判は避けられませんでした。

2. 品質の悪さ

「RIDOMU」の服の作りが粗雑であるという批判も少なくありません。「RIDOMUのライダーズ、ひどすぎてなるほどとなった」といった声や、「RIDOMUクソムヒドム」という酷評もあったほどです。糸が出ている、縫い目が解けているなど、品質面での問題が多数報告されています。

これらの問題から、ブランドのデザイン力と品質管理の甘さが「ダサい」という評価につながったと言えるでしょう。

5. 水溜りボンドのトムさんのブランド:一瞬で破棄された挑戦

最後に紹介するのは、水溜りボンドのトムさんが立ち上げたブランドです。トムさんは、料理したり食べたりする動画が多いYouTuberとして有名です。

トムさんのブランドと一瞬の消滅

2021年7月にブランドを立ち上げたものの、すぐに閉鎖。その理由は、トムさんが経営する飲食店が提供していた飲み会で、緊急事態宣言下にも関わらず誕生日会を開いたという文春砲による報道でした。トムさん自身も「過去最高にダサいと思います」と語っていました。

ダサいと言われた理由:ブランドそのものの短命

このケースでは、「ダサい」という評価はブランドのデザインや品質ではなく、経営者であるトムさんの行動に起因します。ブランドが立ち上がった瞬間から失敗へと向かっていったと言えます。200枚作られたロンTは、ブランド閉鎖の動画公開と同時に即完売したとのこと。

これは、トムさんが多くのファンに愛されていたことを示す結果と言えるでしょう。

YouTuberがアパレルブランドを立ち上げる理由と成功の秘訣

ここまで、YouTuberが立ち上げたもののダサいと言われたアパレルブランドを5つ紹介してきました。では、なぜYouTuberはアパレルブランドを立ち上げるのでしょうか?

それは、アパレル製造が比較的少額の資金で始めやすいこと、そして、チャンネル登録者数が多ければ、ファンからの一定の購買が見込めるからです。

しかし、ファン層以外へのブランド認知度を高めるブランディング、そして、品質管理が不可欠です。それらを怠ると、在庫を抱え込んだり、商品が売れなかったりして、ブランドは長続きしません。

チャンネル登録者数だけでは成功できない。真の成功には、ブランドの世界観、高品質、そしてファンとの信頼関係が不可欠なのです。

まとめ:ダサいブランドから学ぶこと

今回紹介した5つのブランドは、それぞれ異なる理由で「ダサい」と評されました。しかし、それらの失敗から学ぶべきことはたくさんあります。それは、ブランドを立ち上げる際には、デザイン力、品質管理、価格設定、そして何よりターゲット層をきちんと見据え、ブランドの世界観を明確に打ち出すことが重要だということです。 YouTuberの知名度や人気だけで、成功が約束されるわけではないのです。

今回の記事が、これからアパレルブランドを立ち上げようと考えている方、あるいは既存のブランドを運営している方にとって、何かの参考になれば幸いです。