AIアートEtsy販売30日間チャレンジ!成功への道と予想外の落とし穴
- 2025-01-01
AIアートEtsy販売30日間チャレンジ!成功への道と予想外の落とし穴
AIアート生成技術の発達により、誰でも簡単に魅力的なアート作品を制作できるようになりました。本記事では、30日間という期間でAIアートのプリントをEtsyで販売するというチャレンジを通して得られた経験、成功への道筋、そして予想外の困難について詳しく解説します。
チャレンジ開始!AIアート生成からEtsy出品まで
チャレンジの目標は、30日間でAIアートの物理プリントをEtsyで販売し、利益を上げる事です。多くのインフルエンサーがAIアートで1日数百ドルを稼いでいるという報告を受けて、このチャレンジに挑戦することにしました。
まず初めに、AIアートジェネレーターを選びました。今回は、Midjourney、NightCafe、Stable Diffusionの3つのツールを使用し、無料枠で無制限に画像を生成できる点を活かしました。
最初の試みは「チキンウィングの油絵」でしたが、これはあまり市場性がないと判断。そこでEtsyで人気のニッチな市場を調査する必要性に迫られました。
Etsyの検索サジェスト機能とEtsyキーワード調査ツール「Erank」を使い、人気のあるニッチを特定しました。調査の結果、以下のニッチが人気であることが分かりました。
- ミッドセンチュリーモダン
- 抽象アート
- 花
これらのニッチをターゲットに、様々なAIアートを生成することにしました。
Etsyではデジタルプリント(デジタルファイルの販売)が主流ですが、今回は物理プリントの販売に焦点を当てました。理由は、デジタルプリントよりも高価格で販売できる可能性があり、利益率を高められると考えたからです。
物理プリントの制作には、Printfulというプリントオンデマンドサービスを利用することにしました。Printfulは、注文が入ってからプリント、梱包、発送まで全て行ってくれるため、制作の手間を省く事ができます。
Printfulでは、キャンバス、メタルプリント、額装ポスターなど、様々なウォールアート製品を選択できます。今回は、高画質で人気の「エンハンスドマットペーパーポスター」を、5×7インチから24×36インチまでの複数のサイズで販売することにしました。
PrintfulとEtsyアカウントを連携させ、AIアートをアップロードするだけで、簡単に商品リストを作成できました。ただし、ここで問題が発生しました。
AIアートの解像度問題とアップスケール
多くのAIアートジェネレーターは、500~1000ピクセル程度の低解像度画像を出力します。大きなサイズでプリントするためには、画像の解像度を向上させる必要があります。
そこで、AI画像アップスケーラーである「Gigapixel AI」を使用しました。Gigapixel AIは、AIを用いて画像の解像度を最大6倍までアップスケールできるツールです。このツールを使って、AIアートを拡大し、高画質でプリントできるようになりました。
Etsy出品成功への5つの要素
Etsyで商品を売るためには、以下の5つの要素が重要です。
- プロフェッショナルな写真: Googleで無料のモックアップ素材を探し、Photoshopを使って自分のAIアートを組み込みました。
- 効果的なタイトル: Etsyの検索アルゴリズムとユーザー検索に対応するキーワードをタイトルに含めました。
- 適切なタグ: タイトルと同様に、キーワードを豊富に含めたタグを設定しました。
- 送料: Etsyでは送料無料が優先的に表示されるため、アメリカとカナダへの送料無料を設定しました。
- 価格設定: Erankの利益計算ツールを用いて、30~45%の利益率を確保できる価格を設定しました。ただし、最も小さいサイズ(5×7インチ)は25%の利益率に設定しました。これは、Etsyの検索結果で表示される最低価格が重要であるためです。
さらに、リストを魅力的に見せるために、15%の値上げ後、15%オフのセールを実施することにしました。これにより、顧客に良い取引だと感じさせつつ、利益率を維持することができます。
予想外のトラブル:Etsyアカウントの停止
チャレンジ開始2日目、Etsyアカウントが停止されました。理由の説明はなく、Etsyの新しいストアではよくあることだと聞き、あまり心配しませんでした。
一週間後、Etsyからアカウントが復旧したことを知らせるメールが届きました。
販売開始後の苦戦とニッチ戦略の見直し
アカウントが復旧した後、36個のリストを作成しました。しかし、15日目になってもほとんどアクセスがなく、全く売上がありませんでした。
アート、写真、タイトル、タグ、価格設定は問題ないはずなのに、売れない理由を探るため、分析を行いました。その結果、ニッチが大きすぎるという問題点に気づきました。
例えば、「ミッドセンチュリーモダンウォールアート」というキーワードで検索すると、6万件以上の結果が出てきます。私のリストが埋もれてしまうのも当然です。
そこで、ニッチを絞り込むことにしました。より小さなニッチ、例えば特定の場所、動物、またはエイリアンなどをテーマにしたAIアートを生成し、検索結果が1万件以下のキーワードを使用することにしました。
急増するアクセス…しかし、その実態は?
ニッチ戦略の見直し後、アクセス数が劇的に増加しました。しかし、アクセス増加の原因は予想外の事態でした。
ほとんどのアクセスが「Direct」や「Other」というトラフィックチャネルからのものでした。調べてみると、これらのトラフィックはボットによるものだと分かりました。
18日間で、実際に私のリストを見たのはたったの6人でした。これは大きなショックでした。
最後の手段:Etsy広告の導入
残り5日間で、もはやオーガニックな方法では売上が期待できないと判断し、Etsy広告を実施することにしました。1日1ドルの予算で広告を運用し、最後のチャンスに賭けることにしました。
チャレンジ結果:わずかな売上と貴重な経験
30日間のチャレンジの結果、2つのAIアートプリントを販売することができました。
- 1つは紫色のクジャクの絵柄(非常にニッチなテーマ)
- もう1つは別のサイズのもの
合計で45.98ドルの売上がありました。しかし、印刷代、送料、Etsy広告費、Etsyの手数料などを差し引くと、最終的な利益は-4.29ドルとなりました。
つまり、赤字でした。
しかし、このチャレンジは完全に失敗だったとは言い切れません。リスト掲載期間が短く、広告期間も短かったためです。もう少し時間があれば、もう一つ売上が伸びていた可能性も十分にあります。
さらに、私のリンクから登録したユーザーが無料で獲得できる40個のEtsyリスト掲載枠を利用できた事を考慮すると、8ドルの費用を節約した事になり、最終的には4.29ドルの利益となります。
まとめ:EtsyでのAIアート販売は容易ではない
この30日間のチャレンジを通して、EtsyでAIアートプリントを販売することは決して容易ではないということを痛感しました。ニッチ戦略の重要性、広告の効果、そしてボット対策の必要性を学びました。
この経験は、今後のEtsyでの販売活動に役立つ貴重な教訓となりました。
今後の展望
今回の経験を活かし、よりニッチな市場をターゲットにしたAIアートを制作し、効果的な広告戦略を展開することで、Etsyでの販売を継続していきたいと考えています。より多くの販売実績を積むことで、収益を上げる自信を深めていきたいです。