AIエージェントツール「Kurain」徹底解説!VS Code拡張機能でコード作成を自動化
- 2025-01-22

AIエージェントツール「Kurain」徹底解説!VS Code拡張機能でコード作成を自動化
はじめに
こんにちは、にゃんとです! 今回は、AIエージェントのツール「Kurain」について解説していきます。ここ数ヶ月で、プログラミングを支援するAIツールが急速に進化していますが、皆さんはついていけていますか? GitHub CopilotやCursorといったツールが有名でしたが、最近注目されているのが、AIが主体となってプログラミングを進めてくれるAIエージェントツールです。その中でも、VS Codeの拡張機能として利用できる「Kurain」は、特に注目に値するツールと言えるでしょう。本記事では、Kurainの機能、使い方、メリット・デメリット、そして利用に際して知っておくべき重要な点を詳しく解説します。
AIによるプログラミング支援ツールの進化
少し前までは、GitHub CopilotやCursorなどのAIツールが、プログラミングにおけるコード補完や提案を行うことで開発を支援する代表的な存在でした。これらのツールは、プログラマーがコードを書くのを補助する役割を担い、作業効率の向上に大きく貢献しました。
具体的には、プログラマーがコードを記述していくと、AIがその後のコードを予測し、候補を提示してくれます。 Tabキーを押すことで、提案されたコードを自動的に挿入することが可能です。
以前は「コードを書くのを補助してくれる便利なツール」という位置づけでしたが、AIモデルの性能向上に伴い、Tabキーを押すだけで、ほぼ自動的にコードが記述されていくような状況になりつつあります。
この進化により、多くのプログラマーはAIツールなしでのコーディングが考えられない状態になっていると言っても過言ではありません。さらに、近年のAIツールの進化はプログラミング領域にとどまらず、文章作成にも波及しています。
Kurainとは?AIエージェントによる革新的なコーディング体験
Kurainは、AIエージェントを活用したコーディングツールです。従来のAIツールとは異なり、KurainはAI自身が主体となってコードの記述、エラーの修正、ブラウザを用いた動作確認といった一連の作業を自動的に行うことが可能です。
Kurainの主な特徴:
- AIによる自動コーディング: ユーザーからの指示に基づき、AIが自動的にコードを生成します。
- エラー自動修正: 発生したエラーをAIが検知し、自動的に修正を行います。
- 動作確認の自動化: ブラウザを自動的に開き、生成されたコードの動作確認を行います。
- VS Code拡張機能: VS Codeに拡張機能として導入することで利用可能です。
- 柔軟なカスタマイズ: 独自の指示(プロンプト)やルールを設定することで、AIの動作をカスタマイズできます。
Kurainを使うための準備
Kurainを使用するには、以下の2つの準備が必要です。
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VS Code: KurainはVS Codeの拡張機能なので、VS Codeが必要です。Cursorなどの他のAIエージェント系のエディターを利用することも可能です。
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APIキー: Kurainは、言語モデルを用いてコーディングを行うため、APIキーが必要です。利用した分だけ料金が発生する従量課金制なので、コストを考慮する必要があります。
言語モデルの選択:ベンチマークとおすすめ
APIキーを使用する際に、どの企業の言語モデルを使用するか迷うかもしれません。プログラムのバグ修正能力を評価する有名なベンチマークとして、「SuiBench」があります。SuiBenchのリーダーボードによると、現在ではAmazonのCodeWhispererや様々なモデルがありますが、言語モデル単体で見ると、AnthropicのClaude 3.5のSonnetが非常に強力であることが分かります。
本記事では、AnthropicのClaude 3.5 Sonnetモデルを使用する方法を解説します。
しかし、AnthropicのClaudeモデルは利用回数に厳しい制限があるため、本記事では OpenRouter というサービスを利用することをお勧めします。OpenRouterを使用することで、複数の企業の言語モデルのAPIを一つのアカウントで利用することができ、アカウント管理の手間を省くことができます。OpenRouterは、一つの課金体系でOpenAIのGPT-4 Omniなどのモデルも利用できます。複数の企業のAPIキーを個別に管理する必要がないため、便利で効率的です。
Kurainの使い方:実践編
それでは、Kurainの使い方を具体的に見ていきましょう。
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VS CodeへのKurain導入: VS Codeを開き、拡張機能から「Kurain」を検索してインストールします。
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APIキーの設定: Kurainを起動し、OpenRouterで作成したAPIキーを設定します。設定画面でAPIプロバイダーとしてOpenRouterを選択し、Claude 3.5 Sonnetモデルを選択します。
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タスクの指定: 「New Task」ボタンを押して、実行したいタスクを日本語で入力します。例えば、「株価を分析するアプリをStreamlitで作成してください」などです。
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AIによる自動実行: APIが実行され、AIが自動的にコードを生成、エラー修正、動作確認を行います。
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承認/拒否: Kurainはファイル作成など、各操作ごとに許可を求めてきます。毎回許可するのは面倒なため、「Auto Approve」を有効にすることをお勧めします。これにより、AIが自動的に作業を進めてくれます。
実践例:Streamlitアプリ開発
動画内では、Streamlitを用いた株価分析アプリの開発を例にKurainの実行過程を示しています。動画では、AIが自動的にコードを生成、エラーを修正する様子が確認できますが、最終的にはアプリの完全な動作は実現しませんでした。これは、AIが生成したコードに問題があったためで、動画後半では、その問題解決のための試行錯誤の様子が描かれています。
Kurainのメリットとデメリット
メリット:
- 圧倒的な作業効率: AIがコード作成の大部分を担うため、開発効率が飛躍的に向上します。
- エラーの早期発見・修正: AIが自動的にエラーを検知し修正するため、バグの発生率を削減できます。
- 学習コストの軽減: 複雑なコードの記述をAIが担うため、プログラミング初心者でも高度なアプリ開発に挑戦できます。
- VS Code拡張機能としての利便性: VS Codeとの統合により、スムーズなワークフローを実現できます。
- コスト効率 (OpenRouter利用時): OpenRouterを使用することで、複数のAPIキーをまとめて管理でき、コスト効率を高めることが可能です。
デメリット:
- 従量課金制: APIキーの使用料は従量課金制なので、コスト管理が必要です。
- 完全な自動化は難しい: 複雑なタスクや、AIの能力を超えるタスクでは、人間による介入が必要となる場合があります。
- 出力結果の確認が必要: AIが生成したコードは、必ず人間が確認する必要があります。
- 学習コスト (AIエージェント利用): Kurain 自体は使いやすくなっていますが、AIエージェントツールの利用にはある程度の学習コストが必要になります。
その他機能と今後の展望
Kurainは、Custom Instructions 機能も備えています。これにより、AIがコードを生成する際の指示を細かくカスタマイズすることができ、より正確で効率的な開発が可能です。例えば、日本語でコメントを残したり、ユニットテストを自動実行させたりといった設定が可能です。また、Gitコマンドと連携することで、開発成果を自動的にコミットするなど、高度なワークフロー構築も可能です。
さらに、KurainではMCPサーバも利用可能です。MCPサーバは、様々な外部システムと連携できる機能で、例えばWeb検索機能を持つMCPサーバを登録しておけば、AIが自動的に必要な情報を検索し、開発に役立てることができます。
Kurainは近年アップデートを重ねており、使い勝手も向上しています。現状、デフォルト設定でも自由にファイルアクセスができるなど、柔軟な利用が可能です。
深層学習モデルDeepSeek V3とコスト削減
料金が気になる方には、最近リリースされたDeepSeek V3というモデルをおすすめします。このモデルは、コーディングの能力がClaude 3.5 Sonnetに匹敵するほど強力でありながら、料金が1/10程度と非常に安価です。しかし、DeepSeek V3を使用する際には、入力データが学習されてしまう可能性があるため、重要な情報は入力しないよう注意が必要です。
まとめ:AIエージェントツールKurainの可能性と課題
KurainはAIエージェントツールとして、プログラミングの作業効率を大幅に向上させる可能性を秘めていますが、完全な自動化は難しく、利用コストや出力結果の確認などの課題も残っています。それでも、AIが主体となってコードを作成し、エラーを修正していく体験は、開発効率の向上に大きく貢献するでしょう。
本記事で紹介した内容が、皆様のAIを活用したプログラミングライフに役立つことを願っています。ご意見・ご感想があれば、コメント欄でご連絡ください! また、他の便利なAIコーディングツールについても、今後動画でご紹介していく予定です。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました!